2.九龍公園での鳥見 

九龍公園の太極拳の模様。

今回は次男との旅行と言う事で、鳥見に関する事以外は省きます。
 
初日は3ヶ月振りの台北国際空港を経由して香港へ。流石に乗継ぎは時間がかかりますね。ホテルに着いたのは予定より1時間早い16時。場所は本当に旧空港そばの下町で、繁華街の尖沙咀(チムシャツォイ)迄は、無料シャトルバスがあるというものの、時間的にはタクシーを使うしかない距離でした。
 
ツアーは20人程が参加していました。現地ガイドがバスの中でスケジュールを連絡していたのですが、二日目の市内観光は、ホテル集合が8時10分で、終了解散が3時過ぎになると言われて愕然と。朝の鳥見も、次男と行く予定にしていたオーシャンパークも厳しい時間。ところが、この市内観光をパスする方は手を挙げてと言うではないですか!当然元気よく手を挙げる事に。飲茶の昼食がなくなりましたが、これで二日目はフリーとなりました。
 
ということで、初日の夜は長男の時と同じように、ホテル日航香港の桃李で広東料理のディナー。その後アベニュー・オブ・スターズでジャッキー・チェーンの手形とブルース・リーの銅像を見て、スターフェリー乗り場まで歩き、ライトアップされたペニンシュラホテルを見て、ホテルに戻りました。

二日目には朝6時にはタクシーに乗り九龍公園を目指しました。最初のタクシーは「ガウロンパーク(Kowloon Park)」と行き先を告げたのに、何故かホンハム駅に着いて、ここが「ガウロンパーク」と言う。どうも埒があかないので、そのまま降りて、別のタクシーに乗り換えることに。次のタクシーでは「九龍公園」と書いた紙を示して、6時半に公園北側に到着。40$位ですむところが、倍かかってしまった。
 
公園では鳥たちの鳴き声はしても、まだ暗くて、それでも人がいっぱい。太極拳や剣を持って踊る人、人、人。台湾よりも数が多い。まずは一服と公園北東部にある、喫煙コーナーに。芝生にベンチが5個ほどもある結構広い。
 
芝生の上にはカノコバトが歩いていた。プーケット、台北に続いての出会いだ。まあ、東南アジアの公園などでは一番よく見られるハトなんだろう。それにしても暗いので、一眼で撮ろうとしても、手振れてしまう。

カノコバト

オニカッコウ♂

続いて、鳴き声がして、屋内プールの屋根から、近くの木へ飛んできたのは、どうもムクドリの仲間らしい。まだ薄暗くてよく分からない。ネイザンロード側のビル方にも飛んでいく。近くの木から芝生に降りた個体があって、ようやくそれがクビワムクドリとわかる。目の周りに黄色い皮膚が裸出していて、カバイロハッカを思い出してしまった。
 
その後にはシキチョウ♂が奥のベンチに止まっているのが見えた。シキチョウもプーケット、台北に続いての出会いだ。暗くて、近づくと飛ばれたので、撮れない。
 
今度は大きな声がして大きめの鳥が、近くの木の上に止まった。どうも鳴き声が「コエール」と聞こえる。空抜けで、双眼鏡でも暗くてよく分からないけれど、これがKele、オニカッコウなのだろうと推測する。しかし、情けないくらいに暗い。デジスコで撮ってみるが、なかなか上手く行かない。

オニカッコウも飛んでしまったので、移動する事に。7時を過ぎたので太極拳の人は少し少なくなっている気がしたが、まだまだ人々がやってきていた。噴水のある広場を東へ向かう。花壇のところで小鳥が飛んだ。コウラウンだ。三角帽みたいな尖った冠羽が特徴的。プーケットでは、ホテルの駐車場のおじさんが籠に飼っていたのを見ただけだったので、野生のものを見るのは初めてだった。近いけれど、人通りが多くて、撮影しづらい。と、躊躇しているうちに茂みの中へ。
 
花壇の先は林になっていて、少し丘になっていた。南へ通じる路もあったが、先に東の奥へ。なにやら大きな木の中で鳴いているのがいた。結構茂っているのでなかなか姿が見えない。木の下から見上げてみたら、ヒヨドリサイズの鳥。カオグロガビチョウだった。名前の通り目の周りが黒い。ガビチョウと言うと、目の周りの白班が特徴なので、カオグロヒヨドリの方がぴったりだと思った。2羽で激しく鳴きながら移動していた。そのカオグロガビチョウも飛んでしまったので、今度は南へ向かう。

カオグロガビチョウ

ホンセイインコ

林を抜け階段を下りると、水鳥の飼育エリアに。オオフラミンゴ、オシドリ、アメリカオシ、アカハシハジロ、ミカドガンなどなど多くの種類の水鳥が飼育されている。ネットではここでヤマショウビンを見たという情報があったので、目を皿のようにして探す。しかし、とにかく人が多い。何故朝の8時前からGWの福岡市動物園状態になっているのか理解出来ない。じっと同じ場所に止まっている事が難しい。場所を変え、歩き回って捜す。ゴイサギが飛び、シキチョウ♀が人に踏まれないように餌を探してい歩き、カオグロガビチョウが水を飲みにくる。
 
周囲の高木の上にオオバンケンが止まって鳴いている。あれは?尾が長い!ホンセイインコだ。しかしデカイ。40cm以上ある。まだ東京のワカケホンセイインコを見ていなかったので、唖然としてしまった。北東側に戻りながら、高木の鳥を見ていく。あれは!サンジャク。飛んでいく!!止まってくれ!!しかし、願いも虚しく飛び去ってしまった。まあ、木に止まってくれても、暗いので、空抜けでまともに写真が撮れないのでしたが。

水鳥の飼育エリアから北への通路西側に階段があり、上に大きな鳥舎が見えた。
ここにはインコ、オオハシ、サイチョウ、ハトなどの陸鳥が飼ってあった。じっくり見ると楽しそうなんだけど、ホテルの部屋に次男一人残したままで、時間もあまりないので、先を急ぐ事に。
 
そのまま南端迄。スズメ、メジロ、キジバト、ハクセイキレイの姿も見られた。上空にはトビも舞っていた。クビワムクドリや、シキチョウなどが巣材と思われる、草の茎等を運んでいる。またまたコウラウンも良い声で鳴いている。
水が抜いてあるコンクリートの池があった。ここでもシキチョウ♀が少し残った水のところで餌取りしている。
シキチョウは♂が上面と胸が青みがかった黒で、翼に白斑があって、腹から下も白いが、♀は♂の黒い部分が灰色。実はプーケットや台湾で今まで見たシキチョウは全部♂でした。今回初めて見て、一瞬何の鳥かわかりませんでした。

シキチョウ♀

ギンムクドリ

ん?あれはギンムクだ!沖縄でしか見ていなくて、じっくりと見たことがなかったので、近いのは嬉しいのだけど、暗いし、ちょこまか動いて、撮れない。と飛んで奥の木に留まる。どうやら他にもいて10羽前後の小群だった。今度はどうにか撮れたけれど、もう8時過ぎている。
 
まずいまずい、目的が全然果たせない。東側を通って北へ向かう。シロガシラだ。台湾で何処でも見た鳥だけど、ここ九龍公園では少し影が薄い。あとはメジロ、コウラウン、カオグロガビチョウ、コウラウン、カノコバトばかり。
再度水鳥エリアへ。う〜んアオショウビンやっぱりだめだ!サンジャクだけでもまた高木に止まらないかと、捜してみるが、姿無し。時折オニバンケンの声がするだけでした。
 
しかし、ネットの探鳥記にあったクロウタドリとかまだ居ても良さそうに思えたんですが…、ハッカチョウにも出会えなかったし…。9時半になったので、あきらめてホテルに戻る事に。

シロガシラ

クビワムクドリ

翌朝も九龍公園に6時半から8時まで探し回ったが、サンジャクは撮れず、アオショウビンにも会えなかった。ただただ人が多い事にうんざりでした。もしかしたら昼間などの方が人が少ないのではないかと想像したのですが…どうでしょうかね?
 
結果的には九龍公園では17種の野鳥にしか会えませんでした。やはり台湾で3月下旬というと、冬鳥は去り、夏鳥はまだ来ていない時期なのかも知れません。
1.スズメ
2.カノコバト
3.クビワムクドリ
4.シキチョウ
5.トビ
6.オニカッコウ
7.ギンムクドリ
8.ハクセキレイ
9.ホンセイインコ
10.ゴイサギ
11.アオアサギ
12.コウラウン
13.シロガシラ
14.メジロ
15.カオグロガビチョウ
16.サンジャク
17.キジバト 
※赤字は初見

コウラウン

前ページに戻る  次ページに続く