2002年北海道の旅
3.二日目 霧多布鳥見編
朝4時に起きると外は霧。ついてないな〜!同室の釧路から大型バイク(私には全然排気量なんか分からない)でツーリングされているおじいさんが、窓の外を見ていてシカを発見。急いで支度をして外へ出る。霧で濡れている。

霧多布大橋を通り、陸地側(岬側の反対のこと、地元ではなんと呼んでるんだろう?)渡って、東側の林道へ向かう。岬と違い霧はないが、曇っていて薄暗い。
若山林道入り口のところで、すぐ左手に池がありショウドウツバメがその上を飛び、電線に止まった。車から降りるとすぐに飛んでしまったが、カッコウの鳴き声がして、ノビタキが飛ぶ。全体が茶色に見えるのは雛のようだ。頭が真っ黒な雄が餌を運んでいる。
道路側の電線に止まっているのは、あれもノビタキか?と双眼鏡を向けると、胸の真っ赤なノゴマの♂。残念ながら写真には撮れなかったが、幸先良いぞ!

親から餌をもらったノビタキの雛。

どうにか撮れたエゾムシク。

林道を進むと、エゾセンニュウやセンダイムシクの鳴き声があちらこちらからしてくる。時折車を止めてみる。この初めて聞く声はエゾムシクイだ。どうにか何度目かでエゾムシクイを見ることに成功。ビンズイ、ハシブトガラ、ゴジュウガラ、カケス、アカゲラにオオアカゲラ。カーブで少し開けたところで、アオジ、オオジュリンが。センニュウ類はなかなか姿を現さず、カッコウ、ツツドリ、トラツグミも鳴き声のみ。途中シカに出会う。空にはアマツバメ。牧場付近でオオジの鳴き声を聞く。
7時を過ぎたのでいったん食事にエトピリカ村へ戻る。トーストの朝食を食べながら、話をすると、やはりアゼチ岬は霧でエトピリカは見られなかったらしい。

仕方がないので、霧が晴れるまでと、8時過ぎにエトピリカ村を出て、今度は糸魚川林道に向かう。
空澗林道の少し前でエゾライチョウの親1羽と雛2羽に出会う。
その後、アカゲラを見て、アカハラの鳴き声、トラツグミの鳴き声を聞く。ハリオアマツバメも飛んでいた。
すこし晴れてきたので、岬に急ぐ。
霧多布大橋を渡り、アゼチ岬へ向かうとそこは霧。小島はかろうじて見えたが、エトピリカのデゴイや目印の赤旗は見えない。
霧が濃くてどうしようもない。草原をコヨシキリ、カワラヒワ、ノビタキなどが飛び。オオセグロカモメが霧の中からぬうっと姿を現す。

エゾライチョウ。

タンチョウの親子。

10時を過ぎた。このままじっと霧の晴れるのを待つわけにもいかず、タンチョウを探しに湿原センターに行ってみる。こちらは晴れているのになあ〜。
う〜ん、立派な建物。北海道は立派な施設が多い。それにトイレが綺麗。
センターから一応タンチョウは見えたものの豆粒。やはりタンチョウくらいはちゃんと撮らなければと、「えとぴりか村」のご主人から聞いていた、少し離れた根室方向の湿原を目指す。
湿原では遠い対岸に親子3羽が見えた。もっと近くに寄れる場所はと、探して河口の方に移動するがやはり遠い。それに陽炎がたってスコープのピントがうまく合わない。親子3羽で仲良く餌を取り取り歩いていく。しかし、う〜ん絵になる光景だ。

川で釣りの餌を取っていたおじいさんが、話しかけてくる。あの雄のタンチョウは40年前からいるとか。海の荒れた日に、潮の飛沫を浴びているところを写真に撮ったとか。福岡から来たというと驚いておられたが…。このような会話は本当に楽しい。
傍らの草地にはノビタキやオオジュリン、コヨシキリがいて、シュウドウツバメがビュンビュン飛ぶ。
そうこうしているうちに、霧が海から寄せてきた。いまから霧多布に戻ってもエトピリカは見られないだろうから、明日帰る前に再度霧多布に行くことにして、このまま落石に寄って根室に向かうことにする。
「探鳥地ガイド」と地図を引っ張り出して、位置確認。

頭の真っ黒なオオジュリン♂。

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