4.第2日目 網走・ワッカ探鳥

網走を目指してひたすら走る。曇っていたが、時折晴れ間が覗き、サロマ湖の所では晴れていた。観光客も多かった。
12時過ぎに網走市内に入る。ガソリンがそろそろ無くなりかけたので、ここで給油。車の前の部分には夥しい虫の死骸がくっついていた。昼間でもビシッと音がして虫がぶつかって死んでいく。これだけ虫が多いから、野鳥も育雛に精を出せるのだろうが、窓ガラスはどろどろだ。
網走では海岸で残っているカモメ類を見る予定。で、海岸沿いの道に入ろうと、入り口を探している内に海岸へ出てしまった。ここは来すぎだと思っていったん停車。車から降りてみると、左手の崖の上からカラスの鳴き声とカッカッカという猛禽の声。あれ?っと思う間もなく、白っぽい大きな猛禽が飛び立って、右手の崖の上の方の木に止まった。おお!オジロワシだ。なんとも幸運だった。
車からスコープなどを取り出して、海岸側からオジロワシを見ようとしたら、近くのご老人達が現れる。オジロワシは毎年この辺で繁殖しているらしい。

偶然出会ったオジロワシ。

オオセグロの第1回夏羽摩耗個体(ざきさんより)

エゾセンニュウとヤブサメの鳴き声も聞こえてくる。ご老人達と話しながらオジロワシを観察するが全身が見えるところがない。また、カラスが怖いのか、移動もしないので、所期の目的通りカモメ類を見に行くことに。ご老人に場所を聞いて、水産加工場へ通じる路地を入り、海岸に出た。
おおっ!オオセグロとウミネコと一緒に白いやつもいる。シロカモメかと喜んだが、車を止めてスコープで見ると、どうもシロカモメとか、ワシカモメとか断定できそうなやつがいない。
天気が良くて、海岸で白いものを撮ると、全然モニターが見えないし、合焦もしない。やっと合焦したら、動く。識別もすっきりしないし、う〜んなんか面白くないな〜!
で、そうそうに切り上げて、涛沸湖へ向かうことに。
お腹も空いてきたので、目にとまった藻琴の駅で昼食を取ることに。無人駅の駅舎の中の喫茶食堂。テーブルのマットの下には夥しい数の名刺等が山になっていた。観光客が置いていくんだろう。なんか、昔の長崎を思い出した。いろいろあったが塩ラーメンを食べる。可も無く、不可も無し。

バッテリーの受電が1本しか終わっていなかったので、ここで充電してもらって、涛沸湖の帰りに回収しようかと思ったが、店を15時前には閉めるとのこと。既に14時を廻っていた。
涛沸湖西側の白鳥公園に着く。風が強くなっていた。湖上にはマガモとスズガモくらい。観察者も開いて無くてまともに観察する気がなくなる。
原生花園まで行こうと思ったが、途中のビューポイントに止まってみて、あまりの風の強さに、涛沸湖での探鳥を諦めることに。バッテリーも心許なく、夜の宿さえ決まっていないので、兎に角、明朝の探鳥目的地ワッカへ行くことに。ワッカ自体どんなところか全く分からないのだ。
途中コンビニへ。店にはいると網走土産のお菓子が目に入った。「脱獄犯 五寸釘の寅吉 豆せんべい」というのが面白かったので、長男用のお土産にすることにして、後はおにぎり3個と、缶ビールとお茶を購入。
15時半思ったより早くワッカ原生花園へ到着。曇りで風がやはりある。駐車場は観光バス等で賑わっていた。夜は施錠するようで、ここで車中泊はダメかな?トイレも外にないし。

この駅の食堂でお昼を食べた。車は私のレンタカー。

情報はないかとネイチャーセンターにはいるが、土産物が売っている横に花や野鳥の展示はあったが、これと言った情報はなかった。
ハマナスなどが咲いている原生花園に出ると、小雨が降ってきた。広いメインの通路を観光馬車が行き、レンタサイクルに合羽を着て乗っている人が行き交う。観光地だな〜!
やはり目立つのはノビタキ。そしてハンミョウのように私の先を案内するように行くノゴマ。
海岸まで出る。黒い砂のオホーツクの浜辺を見渡したら、丁度オジロワシが降りていて、何かを啄んでいるのが見えた。スコープを準備していたら、カラスがオジロワシを邪魔して、結局1カットも撮れないまま飛んで行ってしまった。残念。
ベニマシコの♂の姿が見られたが、すぐに藪に。ノゴマがじっと柵にになったロープの上で囀るので、7900の電池残量を考えて、4300を使用することに。アイピースもズームに切り替えて、押しつけで撮る。小雨交じりの暗さだったが、ピントの山がちゃんと見えて嬉しかった。

突然止まることに決めた民宿湖畔荘。(撮影は翌朝)

ネイチャーセンターへ戻る時にノゴマの♀を見つける。実は初めて見た。残念ながら撮り逃がす。ついていない。
16時を廻った。これからどうするか…思案に暮れる。朝3時から起きているので、結構疲れている。車中泊になっても、停めるところが…、風呂にも入りたいし…。車を出しながら頭の中ではぐるぐると悩んでいる。
と、視界にフクロウの絵と民宿の文字。思わずハンドルを切りました。1人ですが今夜泊まれますかと問うと、OKとのこと。ホッとして、どっと疲れがきた。
お風呂は近所のホテルが温泉で、1000円の入湯料が600円になるということだったので、温泉に入りに行く。結構ぬるめの湯だったので、露天は寒かった。
夕食は毛ガニ半杯等がついて、品数豊富。隣の席では観光バスの運転手と、ガイドのような二人が観光地や旅行社の話をしている。広間で1人で食事をするのは寂しい限りだが、面白い話で、聞き耳ダンボになってしまった。
部屋では充電。やはり布団で寝ると気持ちいい。
9時には寝る。走行距離190km。

この午後のベストショット。ワッカのノゴマ。Swarovskiをズーム接眼にしてCoolPix4300の押しつけ。

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