コリメート法とは
6.コリメート法での撮影方法

それでは、コリメート法での撮影法法に関して、私の現在のやり方を中心に説明します。
私の方法を簡単に書くと、
1.野鳥をスコープで発見したら、構図を決めてピントを合わせる。
2.すかさずデジカメを押しつけ、光軸を合わせる。
3.液晶ファインダーで構図とピントを確認して、チャンスを伺う。
4.シャッターを切る。
なんだ簡単じゃないかとお思いでしょうが、簡単なんですが、このままではすべてはブレブレ、ボケボケの写真になってしまう可能性が大です。今でも例えば40カット撮ったとしたら、まあ見れるのが半分くらいで、ピントがきっちりあっているのが数カットと言うことが日常です。
この原因はピントがあっていない、手ぶれや風によるぶれを拾っている、シャッタースピードが遅い等が考えられます。
では、できるだけピンぼけ写真を撮らない方法はないのかと言うと、以下のような事を注意すれば改善されると思います。
 
1.スコープの倍率をあげない。
私の場合観察する時は60倍まで使用しますが、撮影時は20〜30倍で撮っています。デジカメを固定すれば別ですが、手で押し付けるの場合はそのくらいが限界です。まあ、天気が良かったり、被写体が動かないものなら40倍で撮ることもあります。これは倍率をあげることにより暗くなり(シャッタースピードが遅くなる結果)ブレを拾うことを防ぐためです。デジカメ側の倍率をあげる方がスコープ側の倍率をあげるより、暗くならないみたいなので、デジカメ側はほとんどの場合3倍にしています。目標シャッタースピードは1/125です。でもいつも1/30〜1/60になります。
2.ピントをきちんと合わせる。
スコープで覗いていると、ピントがあっているように感じてもそこがピントが一番あっているところとは限りません。再度ピントリングを前後に動かして、ピントのヤマに来るようにセットします。コリメート法の先輩方はデジカメをくっつけた後、液晶ファインダを覗きながら再度ピント合わせをやられていますが、液晶フードがないとほとんど不可能ですし、野鳥がそんなにじっとしてくれると言う保証はありません。
したがって、私の場合、まずスコープできちんと合わせる事を重要視しています。
3.被写体をできるだけ大きくする。
1と相反しますが、被写体が小さいとピントが合わせにくいし、AF(オートフォーカス)の場合、とんでもないところにピントがあったりします。従って、できる限り被写体が大きくなるようにします。スコープの倍率を30倍以上にしないと、被写体が小さい場合は、通常撮影しませんし、しても結果を期待してはいけません。
4.デジカメの設定をいじる
デジカメ毎に機能が違いますが、絞り優先モードがあれば、絞りを解放して、シャッタースピードをあげる事ができます。また、ISO感度の変更ができる場合は画質は落ちますが400等にすれば、やはりシャッタースピードをあげることができます。
また、露出補正機能があれば、逆光の場合や、曇天などで真っ黒になる画像を防ぐことができます。

私はデジカメの光軸をあわせるためのガイドとして、平パッキンを2枚貼り合わせたアダプターを使用しています。

アイカップに平パッキンのアダプターをはめたところ。同じ黒なので分かりにくいかも知れません。

このままでもフィールドスコープの観察には支障がないので、いつも着けています。

このアダプターをガイドにしてデジカメのレンズ部分をアイピースに押し付ける。実際は左手でアイピースとカメラをくっつけるようにして押さえています。(この写真を撮るために、左手でもう一つのデジカメのシャッターを押していますので、左手が写っていません

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