- 白いお腹に横縞が綺麗な小型のタカ類。
- ■形態
- 雄は額から頭部、上面は青灰色で、目の周囲及び目の後方も青灰色。眼先は白っぽい。白い眉斑はあっても細いか短い。喉から下は白く、橙褐色の横斑が胸、脇にある。虹彩は橙色味のある黄色。嘴は灰色で先が黒い。蝋膜は黄色。足は中趾が長く、黄色。
雌は一回り大きく、額からの上面は褐色味があるが、雄とほぼ同じ青灰色の個体もいる。白い眉斑は雄より明瞭だが、個体によって大きさは異なる。喉には灰褐色の細い縦斑が密にある。
幼鳥は雌成鳥に似るが、額からの上面はより褐色味をまし、淡い茶褐色の羽縁が各羽にある。また、胸の横斑は暗褐色で、太く、三日月型等の形で、途切れている事が多い。
- ■採餌
- 主にツグミ位までの小鳥を狩り、ネズミやリス等を捕まえる事もある。
- ■亜種
- 7亜種あり。ヨーロッパからシベリア南西部と中央アジアに分布する亜種A.n.nisus、
シベリア北西部から中国北部と日本に分布する亜種ハイタカ(A.n.nisosimilis)、
パミール高原からテンシャン山脈(中央アジア)に分布する亜種A.n.dementjevi、
アフガニスタン東部から中国南西部に分布する亜種A.n.melaschistos、
コルシカ島とサルデーニャ島に分布する亜種A.n.wolterstorffi、
アフリカ北西部に分布する亜種A.n.punicus、
マデイラ島とカナリア諸島に分布する亜種A.n.granti。
- ■分布
- ヨーロッパ、北アフリカ、中東、シベリア、カムチャッカ、中国東部で繁殖、北部のものは、中東、紅海沿岸、インド、東南アジア、朝鮮半島等で越冬する。
日本では亜種ハイタカ(A.n.nisosimilis)が留鳥として四国以北に分布するほか、冬鳥として全国に渡来する。
- ■福岡での事例
- 福岡では冬鳥で、10〜4月頃見られる。
【室見川】橋本橋周辺、西部運動公園等で観察。
【今津】田尻、太郎丸等の農耕地で観察できた。
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