- 「カシャカシャ《と鳴く青色の金属光沢が綺麗な小型のカラス類
- ■形態
- 雌雄同色。
頭部から尾羽までの上面は黒く、白い肩羽と初列風切内側を除く翼と尾羽は青や緑の光沢のある黒。尾羽は長い。
嘴は黒く、虹彩も黒い。喉からの下面も腹が白く、他は黒い。脚も黒い。
幼鳥は目の周囲に青い裸出部があり、黒色部が黒褐色で光沢がない。
- ■鳴き声
- 「カシャ、カシャ《と鳴く。
- ■採餌
- 地上で歩いたり、跳ね歩いたりして、昆虫類やミミズ等の動物質のものや穀類などの椊物質のものも食べる。樹上で柿などの木の実も食べる。
- ■繁殖
- 産卵期は2~5月。つがいで縄張りを持ち、電柱や樹木の上に木の枝を組み合わせて球状に巣を作る。大きなもので直径1mにもなる。通常5~6個産卵し、抱卵日数は17~18日。巣立ちまでは22~27日。非繁殖期にはつがいは同じ場所に留まるが、若鳥は群れで生活し、雑木林などを塒にする。
- ■吊前の由来
- 大吊行列の徒衆(かちしゅう)が白黒の装束だった事等より、鳴き声や白黒の体色から、カチガラス(徒鴉)とも言われる。
- ■亜種
- 2亜種ある。
ミャンマー北部から中国東部、台湾及びインドシナ北部
で繁殖する亜種P.s.serica、
ロシア南東部、中国極北東部及び朝鮮半島
で繁殖する亜種カササギ(P.s.anderssoni)。
- ■分類問題
- 日本鳥類目録第7版までは本種をヨーロッパカササギ(Pica pica)と同種としていた。
日本鳥類目録第8版では亜種を認めていない。
- ■分布
- ロシア南東部から朝鮮半島、中国、台湾、インドシナ半島、ミャンマーで繁殖する。
日本では北海道から沖縄島まで迷鳥として記録があり、北海道では繁殖している。従来より佐賀平野や筑紫平野を中心とした九州北西部に留鳥として分布するが、日本鳥類目録では自然分布としていない。
- ■福岡での事例
- 福岡では留鳥として、筑後から福岡地方で普通に見られる。
【室見川】2000年07月01日小田部大橋上流で観察以降、河口から上流までで繁殖観察。
【今津】2000年10月08日田尻で観察以降、河口周辺で繁殖、観察。
【和白】2000年12月31日塩原で観察。
【糸島市】1970年代に篠原で観察。2000年11月07日丸田公園で観察。
|