スズメ目
PASSERIFORMES
カラス科
Corvidae
Corvus属
Corvus (Linnaeus, 1758)
ハシボソガラス(嘴細烏)
Corvus corone
Linnaeus, 1758 Carrion Crow
L50cm W99cm
留鳥
農耕地・市街地
【1】2003.3.26室見川野生の広場にて撮影。
農耕地に多い嘴の細い、全身真っ黒のカラス類
■形態
雌雄同色。
全身黒く紫色や青い光沢がある。額はなだらかで、嘴は黒く、虹彩も黒い。
幼鳥は口腔内が赤く目立つ。
■類似種との識別点
嘴はハシブトガラスに比べると細く、上嘴はやや湾曲する。また、ハシブトガラスは額と嘴の間に段差ができるが、ハシボソガラスはそうなっていない。
■鳴き声
「ガヮー、ガヮー《等と、ハシブトガラスより濁った声で鳴く。「カポンカポン《等と鳴く事もある。また、鳴く時には頭を突き出し、上下に動かしながら鳴く。
■行動
ハシブトガラスと混住するが、開けた農耕地等に多く、山地や、都市部、住宅街では少ない。
■繁殖
産卵期は3~6月。つがいで縄張りを持ち、高い木の梢などに木の枝で椀型の大きな巣を作る。通常3~5個産卵し、抱卵日数は19~20日。巣立ちまでは30~35日。巣立ち後も長く家族群で生活し、非繁殖期は数羽~数十羽単位で集団行動し、竹藪などに集団塒を持つ。集団塒はハシブトガラスとの共同の場合が多い。
■亜種
2亜種ある。
ヨーロッパ西部で繁殖する亜種
C.c.corone
、 アジア中央、東部で繁殖する亜種ハシボソガラス(
C.c.orientalis
)。
■分布
ユーラシア大陸の温帯から亜寒帯で広く繁殖する。
日本では九州以北に留鳥として分布。
■福岡での事例
福岡でも留鳥で一年中見られる。 【室見川】全流域の田圃、公園、市街地。 【今津】周辺一帯。 【和白】周辺一帯。 【大濠公園】周辺一帯。 【油山】周辺一帯。
【2】2008.2.22今津河口干潟堤防にて撮影。タニシやシジミを空中から堤防のコンクリート上に落として割って食べていた。
【3】2000.12.8室見川筑肥室見橋にて撮影。背中の羽根が白化した珍しい個体。