- 正面から見ると黒地に白い「大」の字のように見えるホオジロ類。
- ■形態
- 雄夏羽は顔は黒く、頭央線、眉斑、顎線が白い。頬に小白斑がある。上面は褐色に黒褐色の縦斑がある。翼は黒褐色で上尾筒は赤褐色。尾羽は中央1対が赤褐色で、他は黒褐色で、外側2対に白斑がある。喉は黒く、胸から脇は淡褐色で、腹から下尾筒は白い。嘴は肉色で上嘴は黒みがかる。脚も肉色。
冬羽では全体が淡くなり、雌夏羽に似るが、喉に黒みがある。
雌は全体に淡色で、頭部の黒色部が褐色味を帯びる。また喉の黒い部分が少ない。
冬羽では喉は淡色。
- ■鳴き声
- 地鳴きは「チッ」「ツッ」で、やや金属的。
- ■名前の由来
- 江戸時代後期に頬は白くないことからか「ほほぐろどり」として絵に描かれている。腹が白いホオジロ類の意と思われる。
- ■亜種
- 亜種はない。
- ■分布
- アムール及びウスリー(ロシア南東部)、外モンゴル及び黒龍江(中国北東部)及び朝鮮半島北、中央部で繁殖し、インド東部から北東部、ミャンマー北部、中国南、東中央部およびヴェトナム北部で越冬する。
日本では少ない旅鳥または冬鳥として渡来する。日本海の離島では毎春少数が通過する。
- ■福岡での事例
- 福岡でも旅鳥として記録があるが、少ない。
【小呂島】2010年5月に観察。
【福岡市東区】2009年4月に三笘防風林にて記録がある。
【津屋崎】2013年10月、2014年4月に記録がある。
【相島】2021年10月に記録がある。
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