- 夏羽で雄の頭頂部が白いホオジロ類。
- ■形態
- 雄夏羽は、頭部が濃い赤褐色で頭頂と頬が白い。黒い頭側線が後頭まで伸び、その下に細い白線がある。また、目の後方から頬の白斑を取り囲むように黒い線がある。背や肩羽は茶褐色で、黒い軸斑がある。腰と上尾筒は赤褐色で、淡い羽縁があり、鱗模様に見える。翼は黒く、茶褐色の羽縁がある。尾は長く、黒色で外縁は茶褐色。外弁には白斑がある。濃い赤褐色の喉と胸の境は白い帯がある。胸から下は白く、胸から脇にかけては淡い赤褐色の縦斑がある。上嘴は黒く、下嘴は肉色で丸みがあり太く見える。脚も肉色。
冬羽では頭部の赤みが淡くなり、頭頂は淡褐色。頬の白斑は不明瞭。
雌は頭部が淡褐色で、頭頂には暗褐色の縦斑がある。耳羽を囲むように黒褐色の線があり、耳羽の一部と顎線は白い。
- ■鳴き声
- さえずりは「ジュィジュィジュィジュィーン」等。地鳴きは「プチッ、プチッ」「ツィッ、ツィッ」等。
- ■名前の由来
- 江戸時代中期以降ホオジロより大きいことから「おほほほじろ」、少ない珍しいホオジロということから「しまほほじろ」として知られる。また江戸時代の絵に「しまかしら」「しまかしらしとど」として描かれるも、ミヤマホオジロ、コホウアカの例もある。
- ■亜種
- 2亜種ある。
ヨーロピアンロシア東部からシベリア東部及び中国北東部で繁殖する亜種シラガホオジロ(E.l.leucocephalos)、
青海省北東部及び甘粛省南部(中国北中央部)で繁殖する亜種E.l.fronto。
- ■分布
- ロシア南部で、モンゴル、中国北西部で繁殖し、イラン、パキスタン、アフガニスタン、インド北西部、中国北部で越冬する。
日本では亜種シラガホオジロが少ない旅鳥または冬鳥として、北海道から与那国島まで記録がある。
- ■福岡での事例
- 福岡でも稀な旅鳥として記録がある。
【室見川】1987年10月に埋立地(現マリナタウン)で記録がある。
【今津】1987年11月に記録がある。
【相島】1995年10月に記録がある。
【沖ノ島】2006年10月に記録がある。
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