- 一年中見られる、ミャアミャアと集団で鳴く中型のカモメ。
- ■形態
- 雌雄同色。夏羽では頭部から頸、体下面は白く、尾には黒い帯がある。背と翼は青灰色で、初列風切の先はほとんど黒く、先端がわずかに白い。足は黄色。嘴は長く、根元が黄色で、先端部が黒、赤の順の色。虹彩は淡黄色。まぶたは赤い。
冬羽では頭部に灰褐色の斑が入る。
4年で成鳥羽になる。
- ■鳴き声
- 「ミャーオ《または「アーォ《とネコのような声でなく。
- ■吊前の由来
- 古くはカモメなどとともに、海の浮くカモメ類として「うみかもめ《で呼ばれており、江戸時代中期の上総の方言として「うみねこ《が知られている。鳴き声が猫に似ている事から「うみねこ《とついたと思われる。
- ■亜種
- 亜種はない。
- ■分布
- シベリア、樺太、千島列島の海岸や小島、日本、朝鮮半島、中国東部、朝鮮半島、中国南部、馬祖島(台湾連江県)で繁殖し、日本、朝鮮半島、東シナ海、フィリピンで越冬する。
日本では北海道、本州、九州、伊豆諸島の沿岸で繁殖し留鳥。冬季は南下するものもいる。
- ■福岡での事例
- 福岡では繁殖は見られないが、冬鳥および越夏個体で一年中見られる。
【室見川】河口から橋本橋くらいまでの流域で観察。
【今津】港で普通に見られる。
【大濠公園】池の棒杭などに止っているのが観察される。
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