ツル目クイナ科クイナ属
order PROCELLARIIFORMES Family RALLIDAE RALLUS

クイナ(水鶏)
Rallus aquatics Water Rail

L28〜29cm W28〜45cm
夏鳥又は冬鳥
水辺の草原・葦原
【1】夏羽。2008.5.2室見川小田部小学校横にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
半夜行性で警戒心が強く、なかなか姿を見せないクイナ類。
■形態
雌雄同色。顔から胸にかけては青灰色。頭頂から背は茶褐色で黒い縦斑がある。肩羽や雨覆も茶褐色で黒く太い軸斑がある。初列風切は黒褐色。脇から下尾筒までは白と黒の縞模様。虹彩は赤みを帯びている。赤い嘴は細長く、上嘴は褐色味を帯びる。足は赤褐色。
冬羽では嘴が黒みを帯び、下嘴のみ赤い。
幼鳥は顔等の青灰色味が少なく、褐色味を帯び、嘴は黒っぽい。
■特徴
湿地の草むらを潜行する習性の為に、なかなか姿が見られない。繁殖地、越冬地ともに一定の縄張りを持ち、侵入者には頭を下げ翼を半開きにして威嚇する。
■採餌
小昆虫、小魚、エビなどの動物質の他、草の実なども食べる。
■繁殖
草原や芦原に。枯れた葦の葉で皿状の巣を作る。通常6〜10個産卵する。
■鳴き声
雄は「クィクィクィ」「チュイチュイチュイ」等と済んだ声で10声程度連続して鳴いたり、「クルッ」「キュッ」とも鳴く。また、繁殖地でのディスプレー時は「ジックジックジック」と濁った声を出す。雌は細い震えるような声で「チュルリィ」と鳴き、雛は「ジュッジュッ」と鳴く。
■亜種
日本の分布するのは亜種クイナ(R.a.indicus)。
■分布
ユーラシア大陸の温帯、ウスリー、サハリンなどで繁殖し、北方のものは、冬季アフリカ北部、中東、インド、中国東南部等に渡る。日本では本州中部以北で繁殖し夏鳥。以南では冬鳥。
■福岡での事例
福岡では冬鳥で、10〜4月頃見られる。
【室見川】下流の芦原で観察。
【今津】周船寺川水門周辺で観察。
【和白】塩浜のクリークで観察。
【海の中道海浜公園】公園内の池畔で観察。

【2】夏羽。2008.5.2室見川小田部小学校横にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】冬羽。2006.2.6室見川小田部大橋にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【2】冬羽。2003.2.26室見川室住団地横にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】冬羽。2と同じ個体。2003.2.26室見川室住団地横にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2008.12.3改