ツル目ツル科タンチョウ属
order PROCELLARIIFORMES Family GRUIDAE GRUS

カナダヅル(カナダ鶴)
Grus canadensis  Sandhill Crane

L91〜100cmW175〜195cm
数少ない冬鳥
水田・畑・湿地

【1】2001.11.25鹿児島県高尾野町東干拓にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
額がハート型に赤い、全身が灰色のツル類。
■形態
雌雄同色。額から前頭まで皮膚が裸出して赤く、前から見ると赤いハート形に見える。その他は灰色で、褐色の羽が混じることもある。風切りは黒く、飛翔時灰色とのコントラストが明瞭。光彩は黄色。嘴は黒く、足も黒い。
幼鳥は皮膚の裸出部がなく、光彩も褐色。
■採餌
地上を歩きながら頸を伸ばして、植物の根や葉、実、昆虫、ヘビ、カエル等地上の餌を採る。
■繁殖
ツンドラ等の沼沢地に広く縄張りをもち湿地に枯草を積み上げて営巣する。通常2個産卵する。雌雄で抱卵し、抱卵日数は29〜31日。
■鳴き声
「コロロー」「クルルー」と鳴くほか、「グワッ グワッ グワッ グワッ」と濁った大きな声で鳴く。
■亜種
日本に渡来するのは亜種カナダヅル(G.c.canadensis)。
■分布
シベリア北東部、北アメリカ北部で繁殖し、北アメリカ中部、南部で越冬。渡りをしない亜種がアメリカ南部とキューバに分布。日本には稀な冬鳥として九州以北で記録がある。
■福岡での事例
福岡での記録はない。

【2】額の赤い裸出部は正面からはハート型に見える。2015.11.12。鹿児島県出水市東干拓にて撮影。Nicon D7100+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【3】2016.11.09。鹿児島県出水市東干拓にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【4】幼鳥。2014.11.07。鹿児島県出水市東干拓にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【5】4の幼鳥を含んだ4羽の家族。2014.11.07。鹿児島県出水市東干拓にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2016.11.17改