タカ目タカ科サシバ属
order FALCONIFORMES Family ACCIOITRIDAE BUTASTUR

サシバ(差羽)
Butastur indicus  Grey-faced Buzzard

L♂47cm♀51cmW105〜115cm
夏鳥
平地から山地の林・林縁・農耕地
【1】オス。2011.5.2福岡県大任町にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。
春秋には大きな集団で渡って行く事で有名なタカ類。
■形態
雄の頭部は灰褐色で白い眉斑は不明瞭。嘴は黒く、基部と蝋膜は黄色で、虹彩も黄色い。喉は白く、中央に1本黒い縦斑がある。後頸からの上面は茶褐色。胸は茶褐色の帯があり、腹から下は白く、太い茶褐色の横縞がある。足は黄色。
雌は白い眉斑が明瞭で、胸から腹までは茶褐色の横斑がある。
まれに風切と尾の裏側以外が全て黒褐色の、暗色型と呼ばれるものがいる。
幼鳥は虹彩が暗褐色で、上面は褐色、羽縁は淡褐色。胸から腹にかけては茶褐色の縦斑がある。
■採餌
木の枝等に止まって地上を見張り、獲物を見つけると飛び下りて足趾の爪で捕まえる。ヘビ、トカゲ、カエル、昆虫を狩り、ネズミや小鳥を捕まえる事もある。
■繁殖
林内のスギやマツの枝上に枯れ木を積み重ねて皿上の巣を作る。5月頃に通常2〜4個産卵すし、抱卵日数は約30日で、巣立ち迄は約35日。
■鳴き声
「ピックイー」と良く鳴く。親鳥は飛翔中も鳴く事がある。
■亜種
亜種はない。
■備考
渡りのルートは、愛知県伊良湖岬〜和歌山〜四国〜鹿児島県佐多岬〜南西諸島のルートが知られている。
■分布
ロシア沿海州、中国北東部、朝鮮半島で繁殖し、中国南部、東南アジアで越冬する。日本では夏鳥として九州、四国、本州に渡来し繁殖する。南西諸島では越冬する。
■福岡での事例
福岡では夏鳥で、4〜10月頃見られるが、秋の渡りの頃多数通過するのが見られる。
【室見川】曲渕ダムで観察されている。
【今津】志摩町方面で繁殖している。
【油山】秋はサシバの渡りが観察できる。

【2】オス。2002.12.13沖縄県石垣市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】オス。2011.5.3福岡県大任町にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。

【4】メス。2005.4.24長崎県対馬市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【5】メス。2008.2.1沖縄県金武町にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【6】幼羽。2007.10.5糸島市桑原にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【7】若鳥。2008.2.1沖縄県金武町にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【8】オス飛翔。2011.5.1福岡県大任町にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 70-300mm ED VR。

【9】オス飛翔。2011.5.1福岡県大任町にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 70-300mm ED VR。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2011.9.19改