タカ目タカ科ノスリ属
order FALCONIFORMES Family ACCIOITRIDAE BUTEO

ノスリ(■[狂の下に鳥]
Buteo japonicus Eastern Buzzard

L♂50〜53cm♀53〜60cm W122〜137cm
留鳥又は冬鳥
農耕地・草地
【1】2010.3.14山口県にて撮影。
トビよりすこし小さく、全体に白っぽい褐色のタカ類。
■形態
雌雄ほぼ同色。雌の方が大きい。雄は頭部が淡褐色で、褐色の斑が密にある。喉と太い顎線は黒褐色。背からの上面は淡褐色から暗褐色で、白い斑や、羽縁があるものもいる。胸からの下面は白味が多く、下腹に褐色の斑がある。飛翔時翼は幅広く、尾は短い円尾。虹彩は暗色。脛の羽に褐色の横斑あり、ふ蹠に羽がなく、脚は黄色。
雌は脛の羽に横斑がないか、あっても小さい。
幼鳥は背面が淡褐色、または灰色味を帯び、虹彩は淡褐色。
■採餌
カエル、ヘビ、昆虫、鳥等を、急降下して足指の爪で捕らえて食べる。
■鳴き声
鳴き声は「ピィーヨー」「ピーエー」。
■亜種
日本鳥類目録第7版(2012年)では、従来通りヨーロッパに分布するヨーロッパノスリ(Buteo buteo)と同種の亜種ノスリ(B. b. japonicus)とされているが、2008年に分子系統により別種と判明したため、国際鳥類学会(IOC)ではヨーロッパノスリからヒマラヤ周辺に分布するヒマラヤノスリ(Buteo refectus)と日本のノスリ(Buteo japonicus)は別種とされた。
日本では北海道から本州等で繁殖する亜種ノスリ(B. j. japonicus)、小笠原諸島のみ少数が棲息する亜種オガサワラノスリ(B. j. toyoshimai)、大東島で絶滅したとされている亜種ダイトウスリ(B. j. oshiroi)が分布する。
■分布
シベリアから中国東北部、日本に分。日本では北海道から本州で繁殖するが、近年九州でも熊本や大分で繁殖が確認された。冬鳥として全国へ渡来する。
■福岡での事例
福岡では冬鳥で、10〜3月頃に見られる。
【室見川】上流にて観察。
【今津】周辺農耕地にて観察。

【2】成鳥。2010.3.14今津田尻農耕地にて撮影。

【3】1と同一個体。尾羽は褐色。2010.3.14山口県にて撮影。

【4】成鳥。飛翔上面。2014.3.27大分県佐賀関にて撮影。

【5】成鳥雄。飛翔下面。脛に雄の特徴の横斑がある。2014.2.25大分県佐賀関にて撮影。

【6】飛翔下面。成鳥。脛は無斑。2014.2.16大分県佐賀関にて撮影。

【7】飛翔下面。大陸産成鳥。亜種名不明。脛は暗色。2016.4.2小呂島にて撮影。

【8】飛翔下面。大陸産成鳥。亜種名不明。脛は暗色。2017.4.4小呂島にて撮影。

【9】幼鳥。2002.2.5今津田尻農耕地にて撮影。

【10】幼鳥。2006.2.14今津三角池にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2018.01.23改