タカ目タカ科チュウヒ属
order FALCONIFORMES Family ACCIOITRIDAE CIRCUS
チュウヒ(沢■[狂の下に鳥]
Circus spilonotus Eastern Marsh-Harrier
L♂48cm♀58cm W113〜113cm
冬鳥及び留鳥
芦原・農耕地・草地・干拓地
【1】国内型オス。2010.1.20熊本県荒尾市にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 70-300mm ED VR。
芦原を翼をV字形にして低く滑るように飛ぶタカ類。
■形態
羽色には個体差が多く。全身が褐色味のあるの国内型と、雄成鳥の上面が黒い大陸型がある。
国内型雄は上面が暗褐色で羽縁は淡褐色。翼は長く初列風切り先端は黒い。腰が白いものもいるが範囲は狭い。尾も長く黒褐色の横斑があり、中央尾羽は青灰色、外側尾羽は褐色。体下面は淡褐色で、黒褐色の縦斑がある。嘴は鉛色で先端が黒く、蝋膜は黄色。虹彩も黄色。足も黄色い。
雌は全身褐色で、黒褐色や淡褐色の斑がある。
幼鳥の虹彩は暗褐色だが、国内型雌にも虹彩が暗褐色のものがある。
大陸型雄は頭部から背、肩羽、外側初列風切と小雨覆の大半が黒く、他は灰色で、腰は白い。下面は白く、胸に黒い縦斑がある。
■特徴
冬期ねぐらは芦原に集団でとる。
■採餌
芦原を低く飛び、小鳥や昆虫、小型哺乳類、爬虫類等を捕まえる。
■鳴き声
繁殖期以外は殆ど鳴かない。デイスプレー時に雄が「ミューア」「ミュー」と鳴き、給餌の時は「キキキキキッ」と鳴く事がある。「チュウヒ」と聞こえる声で鳴くという説もあり、一度体験した。
■亜種
日本に分布するのは亜種チュウヒ(C.s.spilonotus)。
■分布
バイカル湖からモンゴル、中国東北部、沿海州く繁殖し、冬季は東南アジアで越冬する。日本では本州中部以北等で局地的に繁殖する他は、冬鳥として本州以南に渡来する。
■福岡での事例
福岡では冬鳥で10〜4月頃見られる他、県内で越夏している個体もいる。

【2】1と同じ個体。国内型オス。ハイイロチュウヒメスと違い風切下面の横斑が目立たない。2010.1.20熊本県荒尾市にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 70-300mm ED VR。

【3】1と同じ個体。国内型オス。ハイイロチュウヒメスと違い腰の白色部は狭い。2010.1.20熊本県荒尾市にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 70-300mm ED VR。

【4】国内型オス若い個体。虹彩は黄色いが、頭部は白くなく、若い個体と思われる。2010.9.29長崎県諫早市にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 70-300mm ED VR。

【5】4と同じ個体。国内型オス若い個体。ハイイロチュウヒメスと違い腰の白色部は狭い。2010.9.29長崎県諫早市にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 70-300mm ED VR。

【6】国内型オス。尾羽が青灰色。2002.12.8山口県阿知須町にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【7】2と同じ個体。国内型オス。2002.12.8山口県阿知須町にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【8】国内型メス。2008.12.1島根県斐伊川にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【9】4と同一個体。国内型メス。2008.12.1島根県斐伊川にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2010.11.1改