スズメ目ウグイス科ヤブサメ属
order PASSERIFORMES Family SILVIIDAE UROSPHENA

ヤブサメ(藪雨)
Cettia squameiceps Short-tailed Bush Warbler

L11cm W15cm
夏鳥
平地〜山地の林床が湿った林
【1】2019.08.07鹿児島県薩摩川内市にて撮影。
藪で「シシシ…」と虫のように鳴く、尾の短い小さな鳥。
■形態
雌雄同色。頭部から翼、尾までの上面は茶褐色で、尾は短い。淡色で明瞭な眉斑と、その上の細く黒い頭側線、黒褐色の過眼線がある。喉から下は汚白色で、胸、脇、腹は淡褐色味を帯びる。嘴は黒い。足は肉色。
■採餌
枝移りしながらや、地上を跳ね歩いたりしながら、クモや昆虫類を採る。
■繁殖
産卵期は5〜7月。よく茂った暗い林の、草や木の根元、崖の窪み等の地上に落ち葉や蘚類で椀型の巣を作る。通常5〜7個産卵する。
■鳴き声
さえずりは「シシシシシシ…」で、最初は小さく、徐々に大きくなる。地鳴きは「チュッ」。
■亜種
亜種はない。
■分布
ウスリーから朝鮮半島、サハリン南部、南千島で繁殖し、台湾、中国南部、インドシナ北部で越冬する。日本には夏鳥として屋久島以北に渡来する。
■福岡での事例
福岡でも夏鳥。
【室見川】渡りの時期には姪浜の自宅裏でも鳴き声を確認。上流域では繁殖期に確認。
【東公園】園内の茂み。
【南公園】園内の茂み。

【2】2019.08.07鹿児島県薩摩川内市にて撮影。

【3】尾は短い。2012.04.23福岡市東公園にて撮影。

【4】2012.4.23福岡市東公園にて撮影。

【5】巣立ち。2002.5.18宮崎県高原町にて撮影。

【6】幼鳥。2019.06.07鹿児島県阿久根市にて撮影。

【7】幼鳥。少し嘴と爪が長くなっている。2019.06.20長崎県長崎市にて撮影。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2019.08.07改