スズメ目セキレイ科ハクセキレイ属
order PASSERIFORMES Family MOTACILLIDAE MOTACILLA

ツメナガセキレイ(爪長鶺鴒)Motacilla flava Yellow Wagtail

L16.5〜17cm
夏鳥及び旅鳥
草地・畑・水田・牧場
【1】夏羽。亜種ツメナガセキレイ。2005.7.28北海道幌延町にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900
■どんな鳥
後ろ指の爪が長く、黄色味の目立つセキレイ類。
雌雄同色。亜種ツメナガセキレイの夏羽では過眼線と、額から頭頂、頸、背の上面が黄緑灰色。眉斑と喉から下が黄色。尾は黒褐色で、最外側尾羽は白色。嘴は黒く、足も黒い。
亜種マミジロツメナガセキレイは額から頭頂、頸と過眼線が青灰色で、眉斑は白い。
亜種シベリアツメナガセキレイは亜種マミジロツメナガセキレイに似るが、眉斑が目の後方にしかない。
亜種キタツメナガセキレイは眉斑がなく、目先と頬が黒い
各亜種とも冬羽では全体的に淡くなり、下面が白っぽくなる。
幼鳥は上面はオリーブ褐色味が強く、体下面は黄色味がなく、淡い褐色味を帯びる。
第1回冬羽は額からの上面は暗オリーブ褐色で、眉斑は汚白色から淡い黄色。上尾筒は褐色味のある灰色。下面は白っぽく、喉に褐色の斑がある。下尾筒は黄色味を帯びる。下嘴は淡く、肉色味を帯びる。
■採餌
地上を歩きながら主に昆虫を捕らえる。牛について廻り、牛に追い出されてた虫を捕ることもある。
■繁殖
産卵期は5〜6月で、草原の草の根元などに枯れ草等で椀型の巣を作る。通常4〜5個産卵し、抱卵日数は13〜14日。巣立ちまでは11日位。
■鳴き声
繁殖期は「チチッ、チチッ、チィー、チュィ、ジュジィジィ、チチィ」と少し濁った声を交えて囀る。地鳴きは「ジッジッ」といった濁った声。
■亜種
多くの亜種があるが、日本では繁殖している亜種ツメナガセキレイ(M.f.taivana)の他に、亜種マミジロツメナガセキレイ(M.f.simillima)、亜種シベリアツメナガセキレイ(M.f.plexa)、亜種キタツメナガセキレイ(M.f.macronyx)が渡来する。
■分布及び観察できる時期
ユーラシア大陸、アラスカ西部で繁殖し、アフリカ、インド、東南アジアで越冬する。日本では主に旅鳥として日本海側で見られ、亜種ツメナガセキレイは北海道北部で夏鳥として繁殖している。亜種マミジロツメナガセキレイは南西諸島で越冬する。
■福岡で観察できる場所及び時期
福岡では旅鳥で、4〜5月、8〜9月頃見られる。
【今津】太郎丸農耕地、元岡農耕地で観察。

【2】第1回冬羽。2001.9.5今津元浜にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990

【3】2と同じ個体。2001.9.5今津元浜にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990

【4】夏羽。亜種キタツメナガセキレイ。2006.4.13今津田尻農耕地にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900

【5】4と同じ個体。亜種キタツメナガセキレイ。2006.4.13今津田尻農耕地にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900

【6】夏羽。亜種シベリアツメナガセキレイ。2006.5.8福岡県相ノ島にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900

【7】夏羽。亜種マミジロツメナガセキレイ。2006.5.8福岡県相ノ島にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900

【8】冬羽。亜種マミジロツメナガセキレイ。2001.9.6今津太郎丸農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990

【9】冬羽。亜種マミジロツメナガセキレイ。2001.9.4今津工場裏農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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