スズメ目ホオジロ科ツメナガホオジロ属
order PASSERIFORMES Family EMBERIZIDAE CALCARIUS

ツメナガホオジロ(爪長頬白)Calcarius lapponicus Lapland Longspur

L16〜16.5cm
数少ない冬鳥
草地・砂浜・裸地・埋立地
【1】冬羽。2005.9.24今津太郎丸にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。
夏羽では黒と赤褐色のコントラストの綺麗なホオジロ類。
■形態
雄夏羽では頭部は黒く、額からの眉班は黄色で、耳羽後方から側胸が白い。後頭から後頚は茶褐色。背からの上面は軸班は黒褐色。背や肩羽の羽縁は淡褐色、三列風切外弁は茶褐色。大・中雨覆の羽先が白く2本の翼帯となる。初列風切は黒く、長い。上尾筒から腰は茶褐色。胸迄は黒く、腹から下は白い。脇には黒く太めの班がある。栗箸は黄橙色。足は黒い。
雌は雄に比べて頭部は淡色。額から頭頂に黒い縦班があり、眉班から頬は淡褐色。頬を囲むように目から後方と頬線は黒く、顎線も黒い。その外側から喉は白い。喉から下は白いが、胸には黒い帯がある。
冬羽では雄は雌夏羽に似るが、眉班は褐色味が強く、背からの上面は淡色。嘴も橙肉色。
雌は全体がより淡色。
■特徴
飛ぶ時は液状に流れるように長距離飛ぶ。高い木や電線に止まることは少なく、地面や岩上等にいることが多い。
■採餌
地面で草の実等を啄む。
■鳴き声
地鳴きは「ビィッ」。飛翔時カワラヒワに似た「キリキリ」といった声をだす。
■亜種
日本に渡来するのは亜種ツメナガホオジロ(C.l.coloratus)。
■分布及び観察できる時期
ユーラシア、北アメリカの北極圏のツンドラ地帯で繁殖し、冬期はイギリスから朝鮮半島迄のユーラシア中緯度と北米中部に渡る。日本では数少ない冬鳥として全国で記録があるが、北海道や日本海側で記録されることが多い。
■福岡で観察できる場所及び時期
福岡でも数少ない冬鳥。
【今津】周辺農耕地で観察。

【2】冬羽。2005.9.24今津太郎丸にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【3】冬羽。2005.9.24今津太郎丸にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2014.02.10改