スズメ目ツバメ科ツバメ属
order PASSERIFORMES Family HIRUNDINIDAE HIRUNDO

ツバメ(燕) Hirundo rustica Barn Swallow

L17〜18mW32cm
夏鳥
平地の水辺・市街地
【1】2004.6.12室見川羽根戸にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4500。
軒先に巣作りする渡り鳥として親しまれているツバメ類。
■形態
雌雄同色。頭から背、翼、尾は青色光沢のある黒で、額と喉が赤褐色。胸には黒い帯があり、それから下は白い。胸から下が赤褐色の別亜種もある。
尾は長く、最も外側の尾が突出している燕尾。燕尾服はこれから来ている。また、内側の尾羽に小さい白斑がある。嘴は黒い。
雌は雄に比べ尾が短めで、喉の下の赤褐色部分がくすんでいる。
■採餌
空中を飛びながら虫などを採る。
■繁殖
地上に降りて枯れ草と泥を集め、軒先きなどの人工建築物に椀型の巣を作る。産卵期は4〜7月。通常3〜7個産卵し、抱卵日数は13〜18日。巣立ちまでは20〜24日。繁殖後はアシ原等をねぐらとして、帰去時には数千単位の大きな群れになる。
■鳴き声
「ピチィクチュッ、ジュリリリ…」などとさえずり「土喰って虫喰って、渋ーい」と聞きなす。地鳴きは「チュピッ」「シュキッ」と聞こえ、飛びながら良く鳴く。
■亜種
日本に渡来するのは亜種ツバメ(H.r.gutturalis)。亜種アカハラツバメ(H.r.saturata)とされる体下面の赤橙色の個体の記録もある。
■分布
ユーラシア大陸中南部とアフリカ大陸北部、北米大陸中部で広く繁殖し、アフリカ大陸南部、インド、東南アジア、南米大陸北部で越冬する。日本には夏鳥として九州以北に渡来し繁殖する。
■福岡での事例
福岡でも夏鳥で3月〜10月に観察される。
【室見川】河口から曲淵ダムまでの全流域及び田圃住宅地で普通。
【今津】田尻の農耕地。

【2】オス。2001.4.16室見川矢倉橋にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】】オス上面。2005.4.18室見川室住団地横にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【4】メス。尾が短い。2003.5.13今津太郎丸農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【5】メス上面。2003.7.16今津田尻農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【6】幼鳥は尾が短い。2001.4.13福岡県前原市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【7】幼鳥。まだ赤色部が淡く、嘴も基部が黄色い。2004.6.10今津田尻農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4500。

【8】巣材を運ぶ。2007.4.9室見川室住団地横にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【9】下腹が薄い赤褐色の個体。2012.8.27長崎県宇久島にて撮影。LNicon D3100+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【10】尾羽に白斑がある。2012.8.27長崎県宇久島にて撮影。LNicon D3100+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【11】尾羽に白斑があり、広げると白い横斑になる。2012.8.27長崎県宇久島にて撮影。LNicon D3100+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2013.8.2改