スズメ目ウグイス科メボソムシクイ属
order PROCELLARIIFORMES Family SULVIIDAE PHYLLOSCOPUS

センダイムシクイ(仙台虫喰)Phyllouscopus occipitalis Eastern Crowned Warbler

L12〜13cm W19cm
夏鳥
低山から山地の落葉広葉樹林
【1】2012.4.24室見川野生の広場にて撮影。 Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。
「鶴千代君」と聞える事から名前が付いたムシクイ類。
■形態
雌雄同色。頭部からの上面は黄色味の強い緑褐色。灰緑色の頭央線は不明瞭なものいる。眉斑は白く明瞭で、前方に黄色味がある。眉斑の上と過眼線は暗色の緑褐色ではっきりしている。頬は汚白色。大雨覆先端が黄白色で、翼帯となる。喉から下は白く、脇は黄色味を帯びる。下尾筒は黄色味が強い。嘴は黒褐色で、下嘴は橙黄色。足は橙褐色。
■特徴
ウグイスと同じように枝に水平に止る。
■採餌
低山帯の落葉樹の林に棲息し、名前のとおり昆虫類を食べる。
■繁殖
草の根元や、崖などの窪みに、枯れ草や蘚類等で、横に入り口のある球形の巣を作つ。繁殖期は5〜6月で、通常4〜6個産卵する。抱卵日数は13日くらいで、巣立ちまでは約14日。
■鳴き声
「チヨチヨ、ビィー」と鳴くが、「ビィー」と鳴かず「チヨチヨ」を繰り返す個体もいる。聞きなしは「鶴千代君」以外に「焼酎一杯、グィー」。地鳴きは「ツィッ、ツィッ」など。
■亜種
亜種はない。
■備考
鳴きなしの「鶴千代君」は長唄「仙台萩」の登場人物。
■分布
アムール、中国東北部、朝鮮半島で繁殖し、東南アジアで越冬する。日本では九州以北に夏鳥として渡来し繁殖する。
■福岡での事例
福岡でも夏鳥で4〜9月頃みられるが、平地で見られるのは晴秋の渡りの時期のみ。
【室見川】渡り時期に曲渕ダム、野生の広場、愛宕山等で確認。
【南公園】渡り時期に園内の林で観察。

【2】頭央線がある。1と同一個体。2012.4.25室見川野生の広場にて撮影。 Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【3】頭央線がある。2006.4.29長崎県対馬市にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【4】下嘴は黒くない。2006.4.29長崎県対馬市にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【3】2011.5.7福岡市小呂島にて撮影。Swarovski ATM65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX P6000

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2012.10.22改