スズメ目ウグイス科セッカ属
order PASSERIFORMES Family SYLVIIDAE CISTICOLA

セッカ(雪加)Cisticola juncidis Zitting Cisticola

L12〜13.5cm W16cm
留鳥
草原・農耕地
【1】夏羽オス。2013.5.21鹿児島県薩摩川内市にて撮影。Nicon D7100+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。
鳴きながら上昇と下降を繰返す草原の小さな鳥。
■形態
雌雄ほぼ同色。夏羽では額から頭頂は黒褐色で、黒褐色のぼんやりとした過眼線があり、淡い眉斑がある。頬も淡い黄褐色。後頭から背、腰は黄褐色で、肩羽、翼は黒褐色で、羽縁は黄褐色。尾は凸尾で、黄褐色。中央尾羽以外には先端に白斑があり、内側に黒帯がある。喉から下は白く、脇は黄褐色味を帯びる。嘴は黒褐色で、下嘴は肉色を帯びる。足は肉色。
冬羽では額から頭頂が黄褐色になり、頭頂には黒褐色の縦斑がある。胸は黄色味が強くなる。
繁殖期の雄は口角と会合線が黒い。
■採餌
草むらを移動しながら、葉に止まる虫などを捕まえる。
■繁殖
産卵期は5〜8月。雄はチガヤなどの茂る草原で、イネ科の葉をクモの糸で縫い合わせて巣の外側を作り、雌がチガヤの穂を中に敷き詰めて完成させる。産卵数は4〜6個で、抱卵日数は約14日。巣立ちまでは約13日。
■鳴き声
繁殖期に雄は縄張り宣言で「ヒッヒッヒッ」と鳴きながら上昇し、「チャッチャッチャッ」と鳴きながら下降する。南西諸島の個体は金属的な鳴き声で鳴く。地鳴きは「チュッ」。
■亜種
日本に分布するのは亜種セッカ(C.j.brunniceps)。
■分布
ヨーロッパ南西部、アフリカ中部、南部、インド、東南アジア、フィリピン、中国南東部、台湾に分布。日本では本州以南に留鳥または漂鳥として分布し、北陸、東北地方のものは冬季暖地へ移動する。
■福岡で観察できる場所及び時期
福岡では留鳥で、一年中見られる。
【室見川】下流から中流の葦原や周辺の農耕地、草原。
【今津】田尻の農耕地。
【和白】和白川河口の農耕地。

【2】夏羽オス。2002.3.31沖縄県石垣市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】尾羽下面に黒帯がある。夏羽オス。2012.6.6長崎県諫早干拓にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-20EII。

【4】夏羽メス。2012.6.6長崎県諫早干拓にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-20EII。

【5】夏羽メス。2012.6.6長崎県諫早干拓にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-20EII。

【6】尾羽下面に黒帯がある。夏羽メス。2012.6.6長崎県諫早干拓にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-20EII。

【7】中央尾羽以外には先端に白斑がある。夏羽メス。2012.6.6長崎県諫早干拓にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-20EII。

【8】飛翔。2012.6.6長崎県諫早干拓にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-20EII。

【9】冬羽。2003.3.1室見川室住団地横にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【10】幼鳥。2002.8.22沖縄大宜味村にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【11】嘴基部が黄色いため幼鳥か?。2003.7.16北九州市平尾台にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2013.5.21改