スズメ目ヒタキ科サメビタキ属
order PASSERIFORMES Family MUSCICAPIDAE TURDUS

サメビタキ(鮫鶲)
Muscicapa sibirica Dark-sided Flycatcher

L13.5〜14cm W22cm
夏鳥又は旅鳥
亜高山の針葉樹林
【1】2006.5.23福岡県新宮町相ノ島にて撮影。
亜高山の針葉樹林で繁殖する、胸の色が濃いサメビタキ類。
■形態
雌雄同色。顔、頭部から尾までの上面は暗灰褐色。汚白色のアイリングがあり、輪郭は明瞭。眼先は白くない。翼は黒褐色で、尾は黒みの強い暗灰褐色。初列風切は三列風切より長く、翼先端の位置は尾の半分から3分の2。喉から下は汚白色で、胸から脇にかけては灰褐色で、不明瞭な暗褐色の縦斑がある。下尾筒は白いが軸斑は灰褐色。嘴は短めで黒く、下嘴基部は橙黄色。足は黒褐色。
■採餌
樹幹部の枯れ枝に止まり、アブやハエなどの昆虫をフライングチャッチする。
■繁殖
産卵期は6〜8月。亜高山の針葉樹林で、高木の梢近くの水平な枝に、地衣類のサルオガセなどでお椀型の巣を作る。通常3〜5個産卵する。
■鳴き声
地鳴きは「ツイー」。囀りはコサメビタキに酷似する。
■亜種
日本に渡来するのは亜種サメビタキ(M.s.sibirica)。
■分布
アフガニスタン、ヒマラヤと、バイカル湖周辺からウスリー、カムチャッカ、サハリン、千島にかけて繁殖し、インド北部、インドシナで越冬する。日本には本州中部以北に夏鳥として渡来し繁殖する。
■福岡での事例
福岡では旅鳥で5月、9〜10月。
【室見川】上流唐の原川の千石で観察された。

【2】2006.5.23福岡県新宮町にて撮影。

【3】2002.10.12大分県天ヶ瀬町にて撮影。

【4】3と同じ個体。2002.10.12大分県天ヶ瀬町にて撮影

【5】2006.5.23福岡県新宮町にて撮影。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2011.10.5改