スズメ目ヒタキ科サバクヒタキ属
order PASSERIFORMES Family MUSCICAPIDAE OENANTHE

サバクヒタキ(砂漠鶲)
Oenanthe deserti Desert Wheatear

L15cm
少ない冬鳥又は旅鳥
荒地・裸地・農耕地
【1】雄第1回冬羽。2008.10.27今津太郎丸にて撮影。
尾羽の黒色部が凹形で大きなサバクヒタキ類。
■形態
雄夏羽は、額から背、肩羽までが淡灰褐色で、風切は黒褐色で淡色の羽縁がある。腰から上尾筒は白く、尾羽は基部が白く、凹形の大きな黒斑がある。顔から喉は黒色で、白くて細い眉斑がある。胸からの下面は淡い褐色味を帯びる。嘴と脚は黒い。
冬羽では顔と眉斑が褐色味を帯びる。
雌は顔から喉が黒くなく淡灰褐色で、小雨覆は淡色。
第1回冬羽の雄は雌に似るが、顔は黒っぽい。
■特徴
乾燥した荒れ地を好む。
■採餌
杭や盛り土の上などに止まり、餌の昆虫やクモなどを見つけ、飛んだり、小走りに走ったりして捕る。
■繁殖
つがいで縄張りを持ち、岩の間、ネズミ類の古い巣穴、人工物の隙間等に草の茎などで浅いお椀形の巣を作る。通常4〜5個産卵し、雌だけが抱卵する。
■亜種
日本に渡来するのは亜種サバクヒタキ(O.d.oreophila)。
■分布
サハラ北部、中央アジアからヒマラヤ、中国北西部、モンゴル等で繁殖し、冬季は北部アフリカ、アラビア半島、インド北西部に渡る。日本には数少ない冬鳥又は旅鳥として、全国で記録がある。。
■福岡での事例
福岡でも数少ない冬鳥又は旅鳥。
【今津】2008年10月太郎丸の農耕地で観察された。

【2】雄第1回冬羽。1と同一個体。2008.10.27今津太郎丸にて撮影。

【2】雄第1回冬羽。1と同一個体。2008.10.27今津太郎丸にて撮影。

【4】雄第1回冬羽。1と同一個体。2008.10.27今津太郎丸にて撮影。

【5】雌。2010.2.6佐賀県福富干拓にて撮影。

【6】雌。5と同じ個体。2010.2.6佐賀県福富干拓にて撮影。

【7】5と同じ個体。雌。2010.2.6佐賀県福富干拓にて撮影。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2010.02.15改