スズメ目ヒタキ科ノゴマ属
order PROCELLARIIFORMES Family MUSCICAPIDAE LUSCINIA

オガワコマドリ(小川駒鳥)
Luscinia svecica Bluethroat

L15cm
まれな旅鳥又は冬鳥
河川敷・農耕地・芦原
【1】雌。2009.3.21今津田尻にて撮影。
喉の青、橙、黒、白の帯が綺麗な小型ツグミ類
■形態
雄夏羽では、額からの上面はオリーブ褐色で、腰は橙色。尾羽は黒く、外側尾羽5対の基部が赤褐色。はっきりとした白い眉斑があり、耳羽は茶褐色。腮から上胸が青く、亜種オガワコマドリには喉に橙色の大きな斑がある。その下の下胸に黒帯、細い白帯、太い橙色の帯の順で帯がある。腹からの下面は汚白色で脇は褐色味がある。嘴は黒く、脚は長めで黒褐色。
雌は顎線が白く、腮から喉には橙色味がなく白く、黒く縁取られる。下胸の橙色も淡い。
雄冬羽では腮が白っぽくなる。
■採餌
昆虫の幼虫等を捕らえる。
■繁殖
つがいで縄張りを持ち、地面の窪みに枯れ草や根等で椀型の巣を作る。通常5〜7個産卵し、抱卵日数は約13日。巣立ちまでは約13〜15日。
■鳴き声
「チュリチュリ チュルチュル」等の他、多種の囀りも取り入れて複雑に鳴く。地鳴きは「グッ」「タッ」等。
■亜種
日本に渡来するのは亜種オガワコマドリ(L.s.svecica)だが、別亜種(L.s.magna)と思われる記録もある。
■分布
ユーラシア大陸の亜寒帯を中心に広く繁殖し、冬季はスペイン、中央アフリカ、アラビア半島、インド北西部、インドシナ半島などに渡る。日本ではまれな旅鳥又は冬鳥として渡来し、日本海の島嶼を中心に各地で記録がある。
■福岡での事例
福岡でもまれな旅鳥又は冬鳥として記録がある。
【今津】クリーク沿いの薮で越冬記録があり、2007年4月、2009年2〜3月にも観察された。

【2】雌。1と同一個体。2009.3.31今津田尻にて撮影。

【3】雌。腰は橙色。1と同一個体。2009.3.21今津田尻にて撮影。

【4】雄。2007.4.29今津田尻にて撮影。

【5】雄。4と同一個体。2007.4.29今津田尻にて撮影。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2011.1.20改