スズメ目ヒタキ科ツグミ属
order PASSERIFORMES Family MUSCICAPIDAE TURDUS

ノドグロツグミ(喉黒鶫)
Turdus ruficollis Dark-throated Thrush

L23〜25cm
迷鳥
農耕地・牧草地・明るい林
【1】亜種ノドアカツグミ第1回冬羽。2010.4.3広島市にて撮影。
喉から胸が黒又は赤褐色のツグミ類。
■形態
亜種ノドグロツグミ雄は、頭部からの上面は灰褐色で、尾は黒っぽい。喉から胸は黒。腹からの下面は白く、脇に黒褐色の縦班がある。嘴は黒く、下嘴と基部は黄色い。脚は黒褐色から赤褐色。
雌は、上面に褐色味を帯びる。喉から胸の黒色部が鱗状で、喉は白っぽい。
雄第1回冬羽は、雌に似るが、雨覆の先端に淡色斑がある。
雌第1回冬羽は、汚白色の美斑がある。喉は白く黒い顎線と、黒い縦班が胸にある。
亜種ノドアカツグミ雄は、頭部からの上面は灰褐色で、最外側尾羽は赤褐色。赤褐色の美斑があり、喉から胸も赤褐色。
雌は、喉から胸の赤褐色部が薄く、黒褐色の顎線と、縦斑がある。
雄第1回冬羽は、雌に似るが眉班や喉から胸の赤褐色部が淡く、黒褐色の縦班はない。
雌第1回冬羽は、亜種ノドグロツグミ雌第1回冬羽に似るが、眉班や喉から胸に赤褐色味があり、最外側尾羽が赤褐色。
■亜種
喉から胸が黒い亜種ノドグロツグミ(T.r.atrogularis)と、喉から胸が赤褐色の亜種ノドアカツグミ(T.r.ruficollis)の2亜種があり、両亜種とも日本で記録がある。
■分布
亜種ノドグロツグミは西シベリアから中央アジアで繁殖してイラン南部からアフガニスタン、インド北部、バングラディシュで越冬する。亜種ノドアカツグミは東シベリア南部からバイカル湖周辺で繁殖し、インド北東部、ビルマ北部、中国西部で越冬する。両種とも迷鳥として北海道、本州、九州、南西諸島で記録がある。
■福岡での事例
福岡でも亜種ノドグロツグミが迷鳥として記録がある。

【2】亜種ノドアカツグミ第1回冬羽。1と同じ個体。2010.4.3広島市にて撮影。

【3】亜種ノドアカツグミ第1回冬羽。1と同じ個体。2010.4.3広島市にて撮影。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2010.4.3