スズメ目ミソサザイ科ミソサザイ属
order PASSERIFORMES Family TROGLODYTIDAE TROGLODYTES

ミゾサザイ(鷦鷯、三十三才)Troglodyter troglodyter Winter Wren

L10〜11cm W16cm
留鳥
山地から亜高山の渓流沿いの林
【1】2003.5.28福岡県前原市水無にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。
渓流で尾をピンとあげて綺麗な声で鳴く、褐色の小鳥。
■形態
雌雄同色。全身が茶褐色で、眉斑は細く、淡褐色。背から尾までは、黒褐色の横斑がある。尾は短い。嘴と足は褐色味を帯びた肉色。
■採餌
岩や倒木の隙間をすばしっこく移動し、昆虫やクモ等を探して餌にする。
■繁殖
一夫多妻制で、オスの縄張りの中に、複数の巣を作る。産卵期は5〜8月。木の根元、岩の隙間などに蘚類で球状の巣を作る。通常4〜6個産卵し、抱卵日数は14〜15日。巣立ちまでは16〜17日。
■鳴き声
さえずりは「ビーチィピルルル」等と大きな声で複雑に鳴く。地鳴きは「チャッ」「チッ」。
■亜種
日本には九州以北に分布する亜種ミソサザイ(T.t.fumigatus)、伊豆諸島に分布する亜種モスケミソサザイ(T.t.mosukei)、大東諸島に分布する亜種ダイトウミソサザイ(T.t.orii)、屋久島・種子島に分布する亜種オガワミソサザイ(T.t.ogawae)の4亜種があるが、亜種ダイトウミソサザイは絶滅したものと思われる。
■分布及び観察できる時期
ユーラシア、北米大陸の温帯から亜寒帯にかけて広く分布し、北部のものは冬季南に渡る。日本では留鳥として大隈諸島以北に分布する。冬季に暖地へ移動するものもいる。
■福岡で観察できる場所及び時期
福岡でも留鳥。
【室見川】繁殖期に源流の八丁川で観察。
【今津】秋の渡りの時期に太郎丸で観察されている。

【2】2014.01.27室見川石釜にて撮影。Nicon D7100+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【3】2014.01.27室見川石釜にて撮影。Nicon D7100+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【4】囀り。2003.5.28福岡県前原市水無にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【5】幼鳥。2002.6.30北海道根室市春国岱にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4500。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2014.02.08改