スズメ目ウグイス科メボソムシクイ属
order PROCELLARIIFORMES Family SULVIIDAE PHYLLOSCOPUS

メボソムシクイ(目細虫喰)Phyllouscopus borealis Arctic Warbler

L12.5〜13cm W20cm
夏鳥・旅鳥
亜高山の針葉樹林
【1】2013.9.2室見川野生の広場にて撮影。Nicon D7100+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。
銭銭銭と聞こえる鳴き声で鳴くムシクイ類
■形態
雌雄同色。上面は褐色味を帯びた暗緑色で、2本の白っぽい翼帯がある。翼と尾は黒褐色で羽縁が暗緑色。黄色味のある長い眉斑と暗色の過眼線があり、頭央線はない。頬からの下面は淡黄色のものや汚白色のものもある。嘴は暗褐色で、下嘴の先端以外は黄色。脚は橙褐色。
■採餌
昆虫類、クモ類などを食べる。
■繁殖
亜高山帯の針葉樹林内や林縁の蘇苔類に覆われた斜面の窪みに蘇苔類で球状の巣を作る。赤褐色や青灰色の小斑のある白い卵(1.8×1.4mm)4〜6個産卵し、雌だけが約16日間抱卵する。巣立ちまでは約13〜14日。
■鳴き声
亜種メボソムシクイの囀りは尻上がりに大きくなるり、「チョリチョリ チョリチョリ」「ジロジロ ジロジロ」。亜種コメボソムシクイは一本調子で「チチョリ チチョリ」「ジジロ ジジロ」。地鳴きは両亜種とも「ジッ」「ジジッ」。
■分布
ユーラシア大陸の亜寒帯からバイカル湖周辺、沿海州、カラフト、アラスカ西部で繁殖し、東南アジアで越冬する。日本では渡りの時期は日本各地を通過し、本州四国の亜高山帯で繁殖する。
■福岡での事例
福岡では旅鳥として春秋に平地でも見られる。
【室見川】春秋の渡り時に、橋本八幡、河畔公園、野生の広場で観察した。

【2】2012.9.12室見川河畔公園にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【3】2と同一個体。2012.9.12室見川河畔公園にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【4】頭央線がない。2013.9.2室見川野生の広場にて撮影。Nicon D7100+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【5】初列突出が大きい。2と同一個体。2012.9.12室見川河畔公園にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2013.9.2改