スズメ目セキレイ科タヒバリ属
order PASSERIFORMES Family MOTACILLIDAE ANTHUS Bechstein

マミジロタヒバリ(眉白田雲雀)
Anthus richardi Richard's Pipit

L18cm
旅鳥
牧草地・農耕地・草地
【1】2011.5.9今津田尻農耕地にて撮影。
全体が黄褐色のスマートで、大型のタヒバリ類。
■形態
雌雄同色。額は黄褐色で黒褐色の縦斑がある。耳羽、顎線も黒褐色で、眉斑、耳羽を囲む線が黄褐色。アイリングは淡い黄褐色。背からの上面は黄褐色で軸斑は黒褐色。中雨覆の軸斑は尖った三角形。尾は長く、外側2枚に白斑がある。喉からの下は淡い黄褐色で、胸に黒褐色の縦斑がある。嘴は肉色で上嘴は黒っぽい。足は橙褐色で、後趾の爪が長く、後趾より長い。
静止時は立ち気味の姿勢をする事が多く、大きく波を描くように飛ぶ。
■鳴き声
飛びながら「ビュン、ビュン」「ジュン、ジュン」と鳴く。
■亜種
日本鳥学会目録6版では分布の表記からアフリカマミジロタヒバリ(A.cinnamomeus)、オ−ストラリアマミジロタヒバリ(A.australis)、ヒメマミジロタヒバリ(A.rufulus)などとマミジロタヒバリ(A.novaeseelandiae)としてまとめられていたと思われるが、目録7版では東アジア以外の個体とは分けられ、マミジロタヒバリ(A.richardi)とされ、日本に渡来するのは亜種マミジロタヒバリ(A.r.richardi)なっている。国際鳥類学会(IOC)のリスト7.1では亜種が認められいない。
■分布
西シベリアからオホーツク沿岸及び中国等で繁殖し、北のものはインドから東南アジアでで越冬する。日本では旅鳥又は冬鳥として西日本に渡来し、九州南部、南西諸島で越冬するものもいる。
■福岡で観察できる場所及び時期
福岡では旅鳥で、4〜5月、9〜10月頃に見られる。
【今津】田尻、太郎丸など周辺農耕地で観察。

【2】中雨覆の軸斑は尖った三角形。1と同じ個体。2011.5.9今津田尻農耕地にて撮影。

【3】淡い黄褐色胸に黒褐色の縦斑がある。1と同じ個体。2011.5.9今津田尻農耕地にて撮影。

【4】外側尾羽2枚に白斑がある。2018.4.19長崎県諫早干拓にて撮影。

【5】後趾の爪が長く、後趾より長い。2011.11.30佐賀県佐賀空港にて撮影。

【6】第1回冬羽。虫雨覆、大雨覆の羽縁が白っぽい。2018.2.4鹿児島県出水市にて撮影。

【7】第1回冬羽。6と同じ個体。2018.2.4鹿児島県出水市にて撮影。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2018.09.01改