- 赤い胸を反らして「ヒン、カララ」と囀る、日本特産の小型のツグミ類。
- ■形態
- 亜種コマドリの雄は頭から上胸が赤橙褐色で、額から後頸と腰までの上面が茶褐色。尾は赤褐色。下胸から下は灰色で、わきは褐色味を帯び、上胸との境は黒みを帯びる。嘴は黒く、足は肉色。
雌は全体に淡く、上胸の境は不明瞭で褐色味がかる。 亜種タネコマドリは雄の上胸との境の黒い帯がない。また、嘴基部から口角が成鳥でも黄色っぽい傾向がある。
- ■特徴
- 笹藪を好み、落葉広葉樹林だけでなくでも、針葉樹林でも笹藪さえあれば棲息する。笹藪や地上付近の繁みを移動する。
- ■採餌
- 昆虫類を主な餌にしている。
- ■鳴き声
- 囀りは馬の嘶きににた「ヒン、カララ」で、「駒鳥」の名前の所以。地鳴きは「ツン、ツン」「ピッ、ピッ」等。
- ■亜種
- 日本では亜種コマドリ(E.a.akahige)と亜種タネコマドリ(E.a.tanensis)が分布する。
- ■備考
- 学名のErithacus
akahigeはアカヒゲ(Erithacus
komadori)と取り違えられて命名されたもの。
- ■分布
- 亜種コマドリ(E.a.akahige)は九州以北、及びサハリン南部、南千島で夏鳥として繁殖し、中国南部で越冬する。亜種タネコマドリ(E.a.tanensis)は伊豆諸島、大隈諸島で留鳥として分布。
- ■福岡の事例
- 福岡では夏鳥で、4〜10月頃見られる。
【室見川】渡りの時期に曲淵ダムで鳴き声を聞いた。 【南公園】渡りの時期に園内で観察した。
|