スズメ目セキレイ科ハクセキレイ属
order PROCELLARIIFORMES Family MOTACILLIDAE MOTACILLA

キセキレイ(黄鶺鴒)Motacilla cinerea Grey Wagtail

L20cm W26cm
留鳥及び夏鳥
河川・湖沼
【1】夏羽オス。2004.3.14福岡県二丈町にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990
水辺や畑などで餌を啄んでいる、胸から腹が黄色いセキレイ。
■形態
雌雄ほぼ同色。夏羽雄は頭部から背、肩羽は黄色味がかった灰色で、眉斑と、顎線が白い。翼は小褐色で、三列風切の外縁は白い。腰、上尾筒は黄色で、尾は黒褐色で長い。喉は黒く、胸から下は黄色。脇は白っぽい。嘴は黒く、脚は肉色。
雌は喉が白いものから黒ものまで変異がある。
冬羽では全体が淡くなり、喉の黒斑がなく、雌雄の区別は難しい。
■特徴
河口や海岸に出ることはなく、他のセキレイより上流に生息している。他のセキレイ類と同じように、尾を上下に振る
■採餌
水辺を歩き回り、昆虫類やクモ等を捕らえる。
■繁殖
産卵期は4〜8月。石垣、崖等の窪みに枯草、松葉、細根等で浅い椀型の巣を作る。通常4〜6個産卵し、抱卵期間は11〜14日。巣立ち迄の日数は11〜14日。
■鳴き声
「チチッ、チィチィチ」というような声で長くさえずる。地鳴きは「チチン、チチン」でハクセキレイに似ているが、やや金属的で高い声。
■亜種
日本に分布するのは亜種キセキレイ(M.c.robust)。
■分布
イギリス、ヨーロッパ中部、南部、ロシア、シベリア、アムール、中国東北部、朝鮮半島、カムチャッカ等で繁殖し、北部のものは、アフリカ、中東、インド、東南アジア、ニューギニア等で越冬する。日本には留鳥として九州以北に分布し、北海道では夏鳥、西南諸島では冬鳥。福岡では留鳥で一年中見られる。
■福岡で観察できる場所及び時期
福岡では留鳥として分布するが、春秋には渡りの個体が通過する。
【室見川】新室見橋から曲淵ダムまでの流域及び田圃。どちらかというと上流の方が多い。
【今津】河口周辺の農耕地にて観察。

【2】夏羽オス。2004.3.13福岡県二丈町にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】夏羽オス。2004.3.13福岡県二丈町にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【4】夏羽オス。2004.3.13福岡県二丈町にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【5】夏羽メス。胸に黒い帯がある個体。2005.6.29北海道旭岳にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【6】夏羽メス。2004.6.29室見川石釜にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4500。

【7】冬羽。2002.1.2福岡県前原市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【8】喉から胸に黒い斑が残っているため冬羽オスと思われる。2004.11.19にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【8】幼鳥。尾羽はまだ短い。2010.4.23福岡県みやこ市にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2011.8.15改