スズメ目レンジャク科レンジャク属
order PASSERIFORMES Family BOMBYCILLIDAE BOMBYCILLA

キレンジャク(黄連雀)Bombycilla garrulus Bohemian Waxwing

L 19〜20cm W32cm
冬鳥
平地から山地の林
【1】オス。2004.3.31福岡市西区にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
次列風切の先端に赤い蝋状の飾り羽根のある、尾先の黄色いレンジャク類。
■形状
雌雄ほぼ同色。雄は頭部から背、肩羽、小翼羽は、赤紫がかった淡い褐色で、顔には赤みがあり、長い冠羽がある。過眼線は黒いが、冠羽までは達しない。腮、喉も黒い。
初列雨覆は黒く先端は白い。風切は黒褐色で、初列風切は外弁先端に黄色い斑があり、内弁先端には白い斑がある。次列風切の先端には白斑があり、その先に羽が変化した赤い蝋状(蝋ではないので熱では溶けない)の突起物がある。この突起物は三列風切や尾羽にもあるものがいる。腰から上尾筒は灰色で、尾羽は黒く先端が黄色い。
胸から下は淡い灰褐色で、下尾筒は橙。
雌は初列風切の内弁先端の白い斑が細く、一番外側の羽の先端は白くない。また、黒い喉と、胸との境は不明瞭。
■採餌
通常群れで見られることが多く、ヤドリギの実をはじめとして、ヤナギ類の花、ネズミモチ、キヅタの実などを食べる。繁殖期は昆虫食となる。
■鳴き声
「チリチリチリ」「ヒーヒー」などと鳴く。
■亜種
日本に渡来するのは亜種キレンジャク(B.g.centralasiae)。
■分布
スカンジナビア北部からカムチャッカまでのユーラシアと北米北西部の亜寒帯で繁殖し、スカンジナビア南部からヨーロッパ中部、中国北部、朝鮮半島にかけてと、北米中西部で越冬する。日本には冬鳥として全国に渡来するが、本州中部以北に多い。渡来数は年によって大きく異なり、全く見れない年もある。
■福岡での事例
福岡でも冬鳥だが、数は少なく、ヒレンジャクの群れに混じってみられることが多い。

【2】オス。ヒレンジャクに比べて冠羽をねかせていることが多い。2004.3.31福岡市西区にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】メス。2004.3.31福岡市西区にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【4】このメスと思われる個体には三列風切にも赤い蝋状の突起物がある。2004.3.31福岡市西区にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2011.9.4改