スズメ目ウグイス科キクイタダキ属
order PASSERIFORMES Family SYLVIIDAE REGULUS

キクイタダキ(菊戴)Regulus regulus Goldcrest

L9〜10cm W15cm
冬鳥
亜高山の針葉樹林
【1】2008.1.19大濠公園にて撮影。Nicon D2H+AF-S NIKKOR ED 300mm。
冬の林で小さく啼きながら採餌する頭頂が黄色い小さな鳥。
■形態
雌雄ほぼ同色。雄は頭部が灰色味を帯びた褐色で、頭頂に2本の黒褐色線で挟まれた黄斑があり、その中央にオレンジ色の斑がある。上面はオリーブ褐色で、次列風切基部が黒い。また、次列、三列風切先端が白く、2本の翼帯となる。凹尾の尾は黒褐色で、羽縁は淡い黄緑色で。嘴は黒く、脚も黒い。
雌は頭部の黄斑の中にオレンジ色の斑がない。
■採餌
枝移りしながらガの幼虫などの昆虫類を補食するが、ホバリングしながら葉先の餌をとることも良く行う。
■繁殖
産卵期は6〜7月。針葉樹の枝先の葉の間に、蘚類、地衣類、イネ科の植物の葉などで作られた、椀型の巣をクモの糸でぶら下げる。通常5〜8個産卵し、抱卵日数は約18〜20日で、巣立ちまでは約18〜20日。
■鳴き声
囀りは「ツツツツティーツィツィチョチョ」などで、結構大きな声で鳴く。地鳴きは「ツィ、ツィ」「チチチ」で、高く細く小さい鳴声。
■亜種
日本に分布するのは亜種キクイタダキ(R.r.japonensis)。
■分布
ヨーロッパから中国、カラフトまでの温帯から亜寒帯に分布。冬季は暖地へ移動する。日本では本州中以北の1500m以上の亜高山の針葉樹林で繁殖し、本州南西部以南で越冬する。
■観察できる場所
福岡でも冬鳥。年によって渡来数の増減が大きい。
【室見川】渡来数の多い年には住宅街の公園でも見られる。
【今津】周辺の神社などの林で観察できた。
【大濠公園】中ノ島の松林で観察できた。

【2】2008.1.19大濠公園にて撮影。Nicon D2H+AF-S NIKKOR ED 300mm。

【3】2012.11.19大濠公園にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED

【4】オス。2012.12.19西油山中央公園にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED。

【5】オス。2012.12.19西油山中央公園にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2012.12.19改