スズメ目カラス科カササギ属
order PASSERIFORMES Family CORVIDAE PICA

カササギ(鵲)Pica pica Black-billed Magpie

L45cm W57cm
留鳥
農耕地・林
【1】2002.2.7佐賀県佐賀市神野公園にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
佐賀県を中心に北部九州にしか棲息していない小型のカラス類。
■形態
雌雄同色。頭部から背までの上面は黒く、白い肩羽と初列風切内側を除く翼と尾は青や緑の光沢のある黒。尾は長い。喉から胸までも黒く、腹は白く、下尾筒は黒い。足と嘴も黒い。
若鳥は黒色部が黒褐色で光沢がない。
■特徴
大名行列の徒衆(かちしゅう)が白黒の装束だった事等より、鳴き声や白黒の体色から、カチガラス(徒鴉)とも言われる。
■採餌
地上で歩いたり、跳ね歩いたりして、昆虫類やミミズ等の動物質のものや穀類などの植物質のものも食べる。樹上で柿などの木の実も食べる。
■繁殖
産卵期は2〜5月。つがいで縄張りを持ち、電柱や樹木の上に木の枝を組み合わせて球状に巣を作る。大きなもので直径1mにもなる。通常5〜6個産卵し、抱卵日数は17〜18日。巣立ちまでは22〜27日。非繁殖期にはつがいは同じ場所に留まるが、若鳥は群れで生活し、雑木林などを塒にする。
■鳴き声
「カシャ、カシャ」と鳴く。
■亜種
日本に分布するのは亜種カササギ(P.p.sericea)。
■備考
日本の個体群は17世紀に朝鮮半島より持込まれたものという説もあるが、詳細は不明。
■分布
ユーラシア大陸の温帯から亜寒帯、北米西部で繁殖する。日本では佐賀平野や筑紫平野を中心とした九州北西部に局地的に留鳥として分布する。兵庫県、新潟県、関東、北海道等でも繁殖例があるが、籠抜けの可能性が高いと言われている。
■福岡での事例。
福岡では留鳥として、筑後から福岡地方で留鳥。
【室見川】河口から上流までで観察。
【今津】田尻、太郎丸の農耕地、今津運動公園などで観察。

【2】2006.3.2西区今宿上ノ原にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【3】若鳥。2003.10.3福岡県二丈町深江にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2009.4.11