スズメ目カラス科カケス属
order PASSERIFORMES Family CORVIDAE GARRULUS
カケス(懸巣)
Garrulus glandarius Eurasian Jay
L33cm W50cm
留鳥
低山から山地の良く茂った林
【1】亜種カケス。2013.5.7宮崎県五ヶ瀬町にて撮影。Nicon D7100+AF-S NIKKOR ED 300mm + TC-17EII。
翼に青い部分がある、物まね上手の小型のカラス類。
■形態
雌雄同色。亜種カケスは額からの頭頂は白く、黒い縦斑があり、眼の周囲から眼先は黒い。嘴は鉛色で、虹彩は白。喉は白く、耳羽、胸、後頸、背、肩羽はぶどう褐色。翼は、小翼羽、初列雨覆、外側大雨覆、次列風切数枚の基部は青く、黒と白の横斑がある。その他の翼は黒く、外縁は白い。腰から上尾筒は白く、尾羽は黒い。胸から下はぶどう褐色で、下腹から下尾筒は白い。
亜種ミヤマカケスは頭部が茶色で、額から頭頂にかけて、黒い縦斑がある。虹彩は褐色。
■採餌
枝から枝へ、フワフワと直線的に飛び、昆虫や小鳥の卵や雛などの動物質を取る。秋になると、ミズナラやカシ類のドングリを好のみ、地面に隠して貯える習性がある。
■繁殖
産卵期は4〜6月。針葉樹の枝の上に小枝や根などで椀型の巣を作る。通常4〜8個産卵し、抱卵日数は19〜17日。巣立ちまでは19〜20日。
■鳴き声
「ジューイ、ジューイ」としわがれた大きな声で鳴く。繁殖期には他の鳥の鳴きまねを多くする。
■亜種
IOC World Bird Listでは34亜種に分かれる。
日本では4亜種が分布する。シベリアからウスリー、サハリン、朝鮮半島、中国等に広く分布する亜種ミヤマカケス(G.gbrandtii)が北海道に分布し、本州から九州、対馬、伊豆諸島には亜種カケス(G.g.japonicus)が分布。佐渡には亜種サドカケス(G.g.tokugawae)、屋久島には亜種ヤクシマカケス(G.g.orii)が分布する。
■分布
ユーラシア大陸の温帯で広く繁殖する。
日本では屋久島から北海道まで留鳥として分布。
■福岡での事例
福岡でも留鳥で一年中見られる。
【室見川】唐の原などの上流の山林で観察。

【2】亜種カケス。1と同一個体。2013.5.7宮崎県五ヶ瀬町にて撮影。Nicon D7100+AF-S NIKKOR ED 300mm + TC-17EII。

【3】亜種カケス。2009.1.27宮崎県延岡市にて撮影。Nicon D2H + AF-S NIKKOR ED 300mm + TC-17EII。

【4】飛翔。亜種カケス。2010.4.11熊本県産山村にて撮影。Nicon D90+AF-S NIKKOR ED 300mm+TC-20EII。

【5】亜種カケス。1と同一個体。2013.5.7宮崎県五ヶ瀬町にて撮影。Nicon D7100+AF-S NIKKOR ED 300mm + TC-17EII。

【5】亜種ミヤマカケス。2007.2.1北海道千歳市にて撮影。Nicon D2H + AF-S NIKKOR ED 300mm + TC-17EII。

【6】亜種ミヤマカケス。2001.10.30韓国北漢山にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2013.5.7改