スズメ目ツグミ科イソヒヨドリ属
order PASSERIFORMES Family TURDIDAE MONTICOLA

イソヒヨドリ(磯鵯)
Monticola solitarius Blue Rock Thrush

L25.5cm W38cm
留鳥
海岸の岩場
【1】雄。2005.3.29長崎県長崎市にて撮影。
海岸の岩場に棲息するツグミ類。
■形態
雄頭部からの体上面が明るい青色で、翼は黒色。喉から胸も明るい青色で、腹からの体下面は赤褐色。脚の付け根から腰にかけては明るい青色。嘴と脚は黒い。
雌は頭部からの体上面が青みのある褐色で、黒褐色の鱗状斑がある。顔からの体下面は、黄褐色で黒褐色の鱗模様がある。
亜種アオハライソヒヨは、雄が全身青く、体も小さい。
■特徴
近年は市街地などのコンクリートの構造物に繁殖する事が増え、生息域を海岸線から内陸部まで広げている。
■採餌
昆虫やフナムシ等を食べ、空中でフライングキャッチすることもある。
■繁殖
産卵期は3〜6月。岩や人工物の隙間に枯草や細根でお椀形の巣を作る。通常5〜6個産卵する。
■鳴き声
さえずりは「ホイピーチョリヒーヨリーツチィッ」などで、電信柱のような高いところに止って鳴いていることが多い。また、「ヒー、ヒー」「チン、チン」と鳴きながら飛ぶことも多い。
■亜種
5種が知られ、日本で繁殖するのは亜種イソヒヨドリ(M.s.philippensis)。アフガニスタンから中国東部に分布する亜種アオハライソヒヨ(M.s.pandoo)の記録もある。
■分布
ユーラシア大陸の温帯から亜熱帯で繁殖する。日本ではほぼ全国で繁殖するが、北海道では夏鳥、他は漂鳥または留鳥。
■福岡での事例
福岡では留鳥で一年中見られる。
【室見川】室見橋より下流の周辺の防波堤や干潟の岩場。住宅街や矢倉橋くらいまでの中流域でも見られる。
【今津】毘沙門山東側の海岸で観察できた。
【和白】海岸線。

【2】雄。2001.12.24今津毘沙門山海岸にて撮影。

【3】幼羽から雄第1回冬羽へ換羽中?2003.1.5今津宝島にて撮影。

【4】雄第1回冬羽。雨覆、三列風切先端に白斑が目立つ。2004.11.30室見川マリナタウン人工海浜にて撮影。。

【5】雄第1回冬羽。雨覆、三列風切先端に白斑が目立つ。2005.1.10.1室見川愛宕にて撮影。

【6】雄第1回冬羽。三列風切羽縁の白斑が目立つ。2003.1.19室見川立花堰にて撮影。

【7】雌。2002.11.10鹿児島県国分市にて撮影。

【8】幼羽から雌第1回冬羽に換羽中。2005.1.18小戸公園にて撮影。

【9】雌第1回冬羽。羽縁に白斑がある。2003.1.5室見川マリナタウンにて撮影。

【10】幼鳥。2006.5.29長崎県長崎市にて撮影。

【11】雄親から餌をもらう幼鳥。10と同じ個体。2006.5.29長崎県長崎市にて撮影。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2008.11.1改