スズメ目アトリ科イカル属
order PASSERIFORMES Family FRINGILLIDAE EOPHONA

イカル(斑鳩)Eophona personata Japanese Grosback

L23cm W33m
留鳥
平地〜山地の林
【1】冬羽。2005.2.13佐賀県小城町にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
黄色い大きな嘴の目立つアトリ類。
■形態
黄色い大きな嘴の目立つアトリ類。
雌雄同色。頭頂から顔前部は青色光沢のある黒で、顔後部から背、肩羽、腰、喉、腹は灰褐色。初列風切は黒く、中央に白斑がある。次列風切基部、大雨覆は光沢のある紺色。尾羽は深い凹尾で黒い。嘴は太く黄色で、基部は黄緑色を帯びる。足は赤みを帯びた肉色。
冬羽では嘴基部の黄緑色が薄れる。
■特徴
つがいで生活するが、縄張りとして防衛するのは巣の周り狭い範囲だけ。
■採餌
マツやヌルデなどの木の実や木の芽の他、蛾の幼虫や昆虫類も食べる。
■繁殖
繁殖期は5〜7月で低山の明るい雑木林の2〜15m程の枝上に、小枝、ツタなどでお椀型の巣を作る。産座には細根、樹皮などを緻密に敷き詰める。淡い青緑色等の地に褐色の斑がある、長径約2.6cmの卵を、通常3〜4個産卵する。雌だけが抱卵し、抱卵日数約14日。巣立ちまでの日数は約14日。
■鳴き声
さえずりは「キィーコーキィー」と大きく伸びやかな声で鳴く。地鳴きは「ケッ、ケッ」「キョッ、キョッ」と短くきつめの声鳴く。
■亜種
日本に分布するのは亜種イカル(B.p.personata)。
■分布
ウスリーから中国北部で繁殖し、冬期は中国南部に渡る。日本では九州以北で繁殖し、冬期は北海道等のものは暖地へ渡る。
■福岡で観察できる場所及び時期
福岡では留鳥で一年中見られる。
【室見川】立花堰〜松風橋周辺、ダムパークで観察。

【2】冬羽。2002.3.10福岡県那珂川町にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】冬羽。2002.3.10福岡県那珂川町にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【4】夏羽。餌を銜えているので見づらいが、嘴基部が黄緑色を帯びる。2001.6.22北海道札幌市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2009.11.17改