スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属
order PASSERIFORMES Family PYCNONOTIDAE HYPSIPETES

ヒヨドリ(鵯)
Hypsipetes amaurotis Brown-eared Bulbul

L27〜28.5cm W40cm
留鳥
林・農耕地・住宅地
【1】亜種ヒヨドリ。椿の蜜を吸っていたので、黄色い花粉が嘴に付いている。2005.3.18油山中央公園にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
住宅地から山地まで、多くの場所で見られる、全身灰褐色の中形の鳥。
■形態
雌雄同色。頭部は青味を帯びた灰色で、頭頂から後頭にかけて羽が毛羽立ち冠羽になっている。耳羽は赤褐色。背から腰は濃い灰褐色で、翼と長い尾は褐色。胸から下は濃い灰色で白い小斑があり、下腹は白っぽくなる。脇は橙褐色味を帯びる。下尾筒は灰褐色で、白い羽縁がある。嘴は黒く、足は暗赤色。虹彩は茶色。
日本には7亜種が分布し、南西諸島に分布する4亜種は体下面に褐色味が強い。
■特徴
元々山地で繁殖し、冬期のみ平地に降りてきていたものが、1970年代以降平地でも繁殖するようになり、1年中住宅地で見られるようになった。
■採餌
木の実の他に花の蜜を好んで食する。
■鳴き声
飛ぶときは「ピィー、ピィー」と大きな鳴きながら波状に飛ぶ。その他「ピィーヨ、ピィーヨ」など様々な声で鳴く。
■亜種
日本には以下の7亜種が分布する。
北海道から九州まで広く分布する亜種ヒヨドリ(H.a.amaurotis)。
小笠原諸島に分布する亜種オガサワラヒヨドリ(H.a.squameiceps)。
硫黄列島に分布する亜種ハシブトヒヨドリ(H.a.magnirostris)。
大東諸島に分布する亜種ダイトウヒヨドリ(H.a.borodinonis)。
トカラ列島から奄美諸島に分布する亜種アマミヒヨドリ(H.a.ogawae)。
沖縄諸島から宮古諸島に分布する亜種リュウキュウヒヨドリ(H.a.pryeri)。
八重山諸島に分布する亜種イシガキヒヨドリ(H.a.stejnegeri)。
与那国島に分布するタイワンヒヨドリ(H.a.nagamichii)。
■分布
日本及び朝鮮半島南部、台湾、フィリピン北部に分布。日本では全国的に留鳥。
■福岡での事例
福岡でも一年中見られ、冬季には渡りの個体が群れで見られる。
【室見川】河口から曲淵ダムまでの全流域の林や公園や住宅地の木や電線の上で普通に見られる。
【今津】田尻の農耕地。
【和白】干潟周辺で普通に見られる。
【大濠公園】公園の林や周辺の住宅地で普通に見られる。

【2】亜種ヒヨドリ。2003.3.1大阪府大阪市にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】亜種ヒヨドリ。2003.1.12室見川唐の原にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【4】亜種ヒヨドリ幼羽。2002.9.30室見川野性の広場にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【5】亜種イシガキヒヨドリ。喉から腹にかけてが褐色。2002.3.29沖縄県石垣市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2011.9.4改