スズメ目カラス科ハシブトガラス属
order PASSERIFORMES Family CORVIDAE CORVUS

ハシボソガラス(嘴細烏)Corvus corone Carrion Crow

L50cm W99cm
留鳥
農耕地・市街地
【1】2003.3.26室見川野生の広場にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
農耕地に多い嘴の細い、全身真っ黒のカラス類。
■形態
雌雄同色。全身黒く紫色や青い光沢がある。嘴はハシブトガラスに比べると細く、上嘴はやや湾曲する。また、ハシブトガラスは額と嘴の間に段差ができるが、ハシボソガラスはそうなっていない。
■特徴
ハシブトガラスと混住するが、開けた農耕地等に多く、山地や、都市部、住宅街では少ない。
■採餌
雑食性で、穀類、豆類等の農作物、昆虫やクモなどの小動物、動物の死骸等を食べる。ハシブトガラスに比較すると植物質の餌を採る比率がやや高い。食物を蓄える習性がある。
■繁殖
産卵期は3〜6月。つがいで縄張りを持ち、高い木の梢などに木の枝で椀型の大きな巣を作る。通常3〜5個産卵し、抱卵日数は19〜20日。巣立ちまでは30〜35日。巣立ち後も長く家族群で生活し、非繁殖期は数羽〜数十羽単位で集団行動し、竹藪などに集団塒を持つ。集団塒はハシブトガラスとの共同の場合が多い。
■鳴き声
「ガヮー、ガヮー」等と、ハシブトガラスより濁った声で鳴く。「カポンカポン」等と鳴く事もある。また、鳴く時には頭を突き出し、上下に動かしながら鳴く。
■亜種
日本に分布するのは亜種ハシボソガラス(C.c.orientalis)。
■備考
夏の暑いときは、鳴いてなくてもずっと口を開けている。皮膚に汗腺がないので、速い呼吸で体温調整をしているらしい。
■分布
ユーラシア大陸の温帯から亜寒帯で広く繁殖する。日本では九州以北に留鳥として分布。
■福岡での事例
福岡でも留鳥で一年中見られる。
【室見川】全流域の田圃、公園、市街地。
【今津】周辺一帯。
【和白】周辺一帯。
【大濠公園】周辺一帯。
【油山】周辺一帯。

【2】2008.2.22今津河口干潟堤防にて撮影。タニシやシジミを空中から堤防のコンクリート上に落として割って食べていた。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【3】2000.12.8室見川筑肥室見橋にて撮影。背中の羽根が白化した珍しい個体。ORYMPUS CAMEDIA C-2100 Ulutra Zoom。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2009.4.11