スズメ目ヒタキ科ツグミ属
order PASSERIFORMES Family MUSCICAPIDAE TURDUS

アカハラ(赤腹)
Turdus chrysolaus Brown-headed Thrush

L23.5cm W37cm
夏鳥又は冬鳥
平地、山地の明るい林
【1】亜種アカハラ雄。2001.6.22北海道苫小牧市ウトナイサンクチュアリにて撮影。
脇腹が鮮やかなオレンジ色のツグミ類。
■形態
雌雄ほぼ同色。頭部は暗褐色で、体上面と尾はオリーブ褐色。眼先から喉は黒味ががる。胸から腹、脇は橙褐色で腹中央から下尾筒は白い。上嘴は暗褐色で、下嘴の基部は黄色味がかる。脚は橙褐色。
雌は淡い眉斑があり、喉は淡い褐色で、褐色の縦斑がある。
亜種オオアカハラは体もやや大きく、嘴も太くて長い。顔や喉に黒みが強く、上面が濃いオリーブ褐色。
■採餌
地上で落ち葉を跳ね上げて昆虫などの小動物を捕るほか、木の実も好む。
■繁殖
つがいで縄張りを地、産卵期は5〜8月。木の枝の上に枯れ草の茎や木の枝などでお椀型の巣を作る。通常3〜5個産卵し、抱卵日数は11〜14日。巣立ちまでは約11日。
■鳴き声
囀りは「キョロンキョロン、チリリリ」等、地鳴きは「ツィー」、飛立つときは「クワッ、クワッ」と鳴くことが多い。
■亜種
2亜種があり、日本の本州中部以北で繁殖するのは亜種アカハラ(T.c.chrysolaus)。サハリンや南千島で繁殖する亜種オオアカハラ(T.c.orri)も冬期本州以南に渡来する。
■分布
サハリン、南千島で繁殖し、中国南部、台湾、フィリピン北部で越冬する。日本では本州中部以北で繁殖し、夏鳥。本州中部以南で越冬し、冬鳥。
■福岡の事例
福岡では冬鳥で10〜4月頃見られるが少ない。
【室見川】上流の石釜で観察。
【大濠公園】園内の林にて観察。

【2】亜種オオアカハラ雄と思われる。2004.11.22西油山中央公園にて撮影。

【3】亜種オオアカハラ雄と思われる。2013.02.24長崎県平戸市にて撮影。

【4】雌。2004.11.18西油山中央公園にて撮影。

【5】幼鳥。2005.06.29北海道苫小牧市にて撮影。

【6】雄第1回冬羽。2002.12.13沖縄県石垣市にて撮影。

【7】雌第1回冬羽。2019.05.01室見川野生の広場にて撮影。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2019.08.13改