ペリカン目トキ科ヘラサギ属
order PROCELLARIIFORMES Family THRESKIORNITHIDAE PLATALEA

クロツラヘラサギ(黒面箆鷺)Platalea minor Black-faced Spoonbill

L73〜81cmW110cm
冬鳥
干潟
【1】冬羽。2006.1.29福岡県志摩町加布里湾にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。
世界中で600羽前後と言われる、ヘラ状の大きな黒い嘴を持つ大型の白い水鳥。
■形態
雌雄同色。夏羽では全身白色で、後頭の房状の冠羽と胸が黄色味を帯びる。目先から嘴まで、黒く皮膚が裸出し、黒い嘴とつながって見える。目先に黄色及び青白色の斑が出る個体もいる。嘴はヘラ状で大きく、上嘴に波状の模様がある。嘴の先端は磨耗で黄色くなっている個体もいる。虹彩は赤い。長めの足も黒い。
冬羽では冠羽は短くなり、全身が白く、黄色味はない。
幼羽及び幼鳥は風切の先端と初列風切外側が黒く、飛翔時に良く分かる。また、嘴もピンク色味がかかり、上嘴に波状の模様が少ない。
■特徴
中国から朝鮮半島にかけての狭い地域のみで繁殖する、非常に数の少ない水鳥で、今津では毎年越冬する。世界中で600羽前後と言われている。
■採餌
水中に半開き下嘴を突っ込み、頭を左右に振って進みながら餌を取る。昆虫や小魚などの小動物を餌にする。集団で魚を追う事もある。
■亜種
亜種はない。
■分布
朝鮮半島西海岸と中国東北部で繁殖し、台湾、香港、ベトナム等で越冬する。日本へは九州を中心に少数が越冬するが、近年越冬数が増加している。
■福岡での事例
福岡では毎年今津及び博多湾東部等で越冬する。今津と湾東部の行き来があるようだ。冬鳥で10月〜4月くらい。また、今津を経由して沖縄に渡る個体も確認されている。
【今津】瑞梅寺川河口、三角池等で観察される。
【博多湾東部】人工島、多々良川、和白干潟で観察される。

【2】冬羽。2004.1.30今津二つ池にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】夏羽に換羽中。2001.4.13和白にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【4】採餌中。嘴基部に黄斑がある個体。2002.3.19今津瑞梅寺川河口にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【5】上がヘラサギ。2006.1.29福岡県志摩町加布里湾にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【6】成鳥の飛翔。2008.11.20今津河口干潟にて撮影。Nicon D2H+AF-S NIKKOR ED 300mm+TC-17EII。

【7】左成鳥、右若鳥。夏羽に換羽中。2001.4.13和白にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【8】若鳥。風切の黒いところが見える。2002.11.22今津瑞梅寺川河口にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【8】風切に黒斑がある。若鳥。2004.7.31今津瑞梅寺川河口にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4500。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2008.11.29改