ペリカン目サギ科コサギ属
order PELECANIFORMES Family ARDEIDAE EGRETTA

ダイサギ(大鷺)Egretta alba Great Egret

L89cmW130cm
留鳥
干潟・河川・水田
【1】亜種チュウダイサギ夏羽。2001.4.16室見川松風橋にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
川の中にじっと立って餌の魚をねらっている、大型のシラサギ。
■形態
雌雄同色。全身白く、嘴は長くて黒い。眼先は緑青色。冬羽では嘴は全体が黄色く、眼先も黄緑色になる。
冬羽ではチュウサギと識別が難しくなるが、チュウサギの口角は目と同じ位置だが、ダイサギの口角は目の後方にあることで識別できる。
亜種チュウダイサギは脚が黒くアオサギより小さい。亜種ダイサギは脚が白っぽく、黄色やピンク色に見えるものもいる。体もアオサギと同じかそれ以上。
■採餌
水辺でじっと待ち伏せしたり、水の中を歩き回ったりして、魚等を見つけ、S字に曲げた頚を瞬時に伸ばして、嘴で挟んだり、突き刺したりして捕らえる。
■繁殖
他のサギ類と混合コロニーを作ることが多い。茂った雑木林の木の枝に、枯れた小枝等を積み上げて、皿状の巣を作る。産卵期間は4月〜6月。通常2〜4個産卵し、抱卵期間は約25〜26日。雌雄で抱卵し、巣立ち迄は約30〜42日。
■鳴き声
飛ぶときなどに「グワー」とか「ゴァー」等と鳴く。繁殖地では良く鳴く。
■亜種
日本では留鳥として繁殖している亜種チュウダイサギ(E.a.modesta)と、冬鳥として渡ってくる亜種ダイサギ(オオダイサギ)(E.a.alba)の2亜種があり、野外でも識別可能。
■分布
世界中の温帯から熱帯で広く繁殖する。日本では亜種チュウダイサギが関東から九州で繁殖し、一部は越冬する。また、西南シベリア以西のユーラシア大陸で繁殖する亜種ダイサギが冬鳥として飛来し、本州以南で越冬する。
■福岡での事例
福岡では亜種チュウダイサギは留鳥で1年中、亜種ダイサギは冬鳥で冬季に見られる。
【室見川】河口から曲淵ダムまでの全流域及び付近の田圃。
【今津】田尻の田圃、干潟、池で普通に見られる。
【和白】干潟、周辺の池など。

【2】冬羽から夏羽へ換羽中。嘴が黒くなりつつある。亜種チュウダイサギ。2009.2.22室見川小田部小学校横にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【3】冬羽から夏羽へ換羽中。目先が緑色味を帯びていて、脚に赤く婚姻色が出ている。亜種チュウダイサギ。2008.3.26今津周船寺川水門にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【4】夏羽に換羽中。虹彩が赤く、婚姻色が出ている。口角が目より後ろにある。亜種チュウダイサギ。2001.3.29室見川立花堰にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【5】夏羽。婚姻色が出ている。亜種チュウダイサギ。2009.4.19今津工場裏にて撮影。NNicon D90+AF-S NIKKOR ED 300mm+TC-17EII。

【6】夏羽。亜種チュウダイサギ。2009.4.19今津工場裏にて撮影。Nicon D90+AF-S NIKKOR ED 300mm+TC-17EII。

【7】夏羽から冬羽へ換羽中。既に嘴基部が黄色い。亜種チュウダイサギ。2003.6.3今津にて撮影。 Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4500。

【8】冬羽。脚が黒い。亜種チュウダイサギ。2008.1.13室見川小田部小学校横にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【9】冬羽。脚が白っぽい。亜種ダイサギ。2004.4.8今津にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4500。

【10】交尾。2001.4.27室見川愛宕山にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【11】雛。2005.6.15室見川愛宕山にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2010.4.19改