ペリカン目サギ科コサギ属
order PELECANIFORMES Family ARDEIDAE EGRETTA

チュウサギ(中鷺)Egretta intermedia Intermediate Egret

L65〜72cmW105〜115m
夏鳥
水田・草地・河川
【1】夏羽。2007.3.29室見川田村大橋周辺農耕地にて撮影。Nicon D2H+NIKKOR300mm+TC-17EII。
川の中より田圃等で見られることの多い、中型のシラサギ類。
■形態
雌雄同色。夏羽では全体が白く、嘴は黒い。目先は黄色く、虹彩も黄色。胸と背に長い飾り羽がある。足は黒い。繁殖期には眼先が黄緑色となり、虹彩も赤みを帯びる。
冬羽では飾り羽がなく、嘴は黄色くなり、先が少し黒い(黒くない個体もいる)。
ダイサギより小さく、嘴や首も短かくずんぐりしている。夏羽では眼先の色が黄色(ダイサギは青緑色)であることや、口角の位置(ダイサギは目の後方にあること)で判別できる。
■採餌
水田や湿地で昆虫類やカエル、ザリガニ、魚等を捕って食べる。
■繁殖
他のサギ類と混合コロニーを作ることが多い。クヌギ、コナラ等の4〜8mの高さの枝に枯れた小枝、シダ類の茎等を積み上げて、丸い皿状の巣を作る。産卵期間は4月下旬〜7月。通常4〜5個産卵し、抱卵期間は23〜27日。卵は淡青色無斑で、約5.0×3.5cm。雌雄で抱卵し、巣立ち迄は約3週間。
■鳴き声
飛ぶときなどに「ゴワッー」と鳴く。
■亜種
日本に渡来するのは亜種チュウサギ(E.i.intermedia)。
■分布
アフリカ、インド東南アジア、中国南部、朝鮮半島で繁殖し、北のものはフィリピン、ニューギニア、オーストラリアに渡る。日本では夏鳥として本州以南に渡来する。
■福岡での事例
福岡では夏鳥で4月から10月に見られる。
【室見川】室見橋から大井手橋くらいまでの流域及び付近の田圃。
【今津】田尻の水田や草地で普通に見られる。

【2】冬羽から夏羽へ換羽中。2005.4.18室見川室住団地横にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】夏羽。2005.6.11室見川西入部にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【4】夏羽。婚姻色で目が赤くなっている。2005.6.11室見川西入部にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【5】夏羽。婚姻色で目が赤くなっている。2005.5.1今津田尻農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【6】冬羽。2001.8.12今津田尻農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【7】口角が眼と同じ位置にある。2006.5.6今津田尻農耕地にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2010.4.19改