キツツキ目キツツキ科アカゲラ属
order PICIFORMES Family PICIDAE DENDROCOPOS

オオアカゲラ(大赤啄木鳥)
Dendrocopos leucotos White-backed Woodpecker

L28cm W49cm
留鳥
山地の林
【1】亜種ナミエオオアカゲラの雄。2010.3.12鹿児島県小林市にて撮影。D90+AF-S DX NIKKOR 70-300mm ED VR。
奄美大島の亜種オーストンオオアカゲラが天然記念物になっているキツツキ類。
■形態
雄の頭部は赤い。額から顔、喉は淡い褐色味のある白色で、顎線、耳羽から側胸にかけての線が黒い。翼は黒く、雨覆と風切に白斑が並ぶ。外側尾羽は白く、黒斑がある。胸は汚白色で、黒い縦斑があり、腹と下尾筒は赤い。嘴と足は灰黒色。
雌は頭部の赤色がなく、黒い。
日本では4亜種が知られており、南の亜種ほど全体の色が濃い傾向がある。特に亜種オーストンオオアカゲラはサイズも大きく、全体の黒みが強い。また翼の白斑が少なく、側胸から脇にかけての縦斑は太い。
■特徴
繁殖期以外では単独で行動する。
■採餌
繁殖期は昆虫の幼虫を主に捕り、秋冬にはマユミやナナカマド、ツルウメモドキ等の木の実を食べる。
■繁殖
大木の枯れた幹の高所に嘴で穴を掘り営巣する。通常4〜5個産卵し、雌雄で抱卵、育雛する。
■鳴き声
「ケッ、ケッ、ケッ」「キョッ、キョッ、キョッ」と鳴き、良く似たアカゲラより少し力強い。
■亜種
日本では北海道から奄美大島までに4亜種が分布。北海道に亜種エゾオオアカゲラ(D.l.subcirris)、本州北部に亜種オオアカゲラ(D.l.stejnegeri)、本州南部から四国、九州に亜種ナミエオオアカゲラ(D.l.namiyei)、奄美大島に亜種オーストンオオアカゲラ(D.l.owstoni)が分布する。
■分布
東ヨーロッパ、小アジア半島、中央アジアからバイカル湖を経て、沿海州、中国東北部、南部、朝鮮半島、サハリン、カムチャッカ、台湾に分布する。日本では奄美大島以北に留鳥として分布する。
■福岡での事例
福岡では留鳥となっているが、なかなか見ることが出来ない。

【2】亜種ナミエオオアカゲラの雄。2010.3.12鹿児島県小林市にて撮影。D90+AF-S DX NIKKOR 70-300mm ED VR。

【3】亜種オーストンオオアカゲラの雄。2001.7.20鹿児島県奄美大島にて撮影。LeicaAPO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【2】亜種オーストンオオアカゲラの雄。2001.7.20鹿児島県奄美大島にて撮影。LeicaAPO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【3】亜種オーストンオオアカゲラの雄。2001.7.20鹿児島県奄美大島にて撮影。LeicaAPO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2010.3.11改