キツツキ目キツツキ科アカゲラ属
order PICIFORMES Family PICIDAE DENDROCOPOS

コゲラ(小啄木鳥)
Dendrocopos kizuki Pygmy Woodpecker

L15cm W27cm
留鳥
平地から山地の林
【1】亜種キュウシュウコゲラ。雄。2009.3.23宮崎県延岡市にて撮影。Nicon D2H+AF-S NIKKOR ED 300mm+TC-17EII。
白黒の縞模様の小さいキツツキ類。
■形態
雌雄ほぼ同色。雄は頭部が褐色で眉斑と顎線、側頸は白く、後頭の両脇に小さな赤斑があるが、見えないことが多い。背と翼は黒褐色で白い横斑があり、縞状に見える。喉から下は白く、胸から下にはは褐色の縦斑がある。嘴は黒く、足も黒い。
雌には後頭の両脇に小さな赤斑がない。
■特徴
秋から冬にかけては、カラ類と一緒に行動することが多い。
■採餌
樹皮下から昆虫やその幼虫をとって食べる。
■繁殖
枯れ木や枯れかかった木に嘴で穴を掘り営巣する。通常5〜7個産卵し、雌雄で抱卵、育雛する。巣立ち時には雛は一気に巣穴から飛び出す。
■鳴き声
「ギィー」とドアの軋むような声で鳴く。なわばりを宣言するドラミング(嘴で木などを叩く事)の音は「トロロ」という低い音。
■亜種
日本には9亜種が分布する。北海道の亜種エゾコゲラ(D.k.ijimae)、本州中部北部の亜種コゲラ(D.k.seebohmi)、伊豆諸島と屋久島の亜種ミヤケコゲラ(D.k.matsudairai)、本州西部、四国の亜種シコクコゲラ(D.k.shikokuensis)、隠岐、対馬の亜種ツシマコゲラ(D.k.kotataki)、九州の亜種キュウシュウコゲラ(D.k.kizuki)、奄美諸島の亜種アマミコゲラ(D.k.amamii)、沖縄諸島の亜種リュウキュウコゲラ(D.k.nigrescens)、八重山諸島の亜種オリイコゲラ(D.k.orii)。南の亜種程体色が濃く、体下面の縦斑も太くなる傾向がある。
■分布
中国東北部、朝鮮半島、ウスリー、サハリンに分布。日本でも北海道から九州、南西諸島に留鳥として分布。
■福岡での事例
福岡でも留鳥で、一年中見られる。
【室見川】河口の林、住宅地、公園から上流までの広い範囲で観察できた。
【大濠公園】福岡城跡から公園の林。
【小戸公園】公園の林。

【2】亜種キュウシュウコゲラ。雄。2009.3.26宮崎県延岡市にて撮影。Nicon D2H+AF-S NIKKOR ED 300mm+TC-17EII。

【3】亜種キュウシュウコゲラ。2と同一個体。雄。後頭の両脇に小さな赤斑が見える。2009.3.26宮崎県延岡市にて撮影。Nicon D2H+AF-S NIKKOR ED 300mm+TC-17EII。

【4】亜種キュウシュウコゲラ。雌。2003.3.14室見川唐の原にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【5】亜種キュウシュウコゲラ。雌。2002.11.19油山にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【6】巣穴に餌を運ぶ亜種キュウシュウコゲラ雌。2001.5.15小戸公園にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【7】亜種キュウシュウコゲラ雛。2001.5.15小戸公園にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2009.9.28改