カモ目カモ科シノリガモ属
order ANSERIFORMES Family ANATIDAE HISTRIONICUS

シノリガモ(晨鴨)Histrionicus histrionicus Harlequin Duck

L38〜45cm W63〜69cm
10〜3月
山間の渓流・外洋の岩礁海岸
【1】オス。2005.11.30長崎県対馬市にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。
全身黒味がかった青色の地に、白や赤茶色の複雑な模様が入った海ガモ類。
■形態
雄全身が青色光沢のある黒で、額から後頭が黒く、それに沿って目先に白斑があり、目の上から後方では赤褐色。耳羽に丸い白斑があり、その後に縦に白斑がある。前頸に白い帯状の斑がある。背からの上面も黒く、三列風切、肩羽にも白斑があり、大雨覆に白斑がある。翼は黒く、次列風切内側は青色光沢があり、大雨覆の内側が白い。尾は長い。側胸に白斑があり、脇は赤褐色。下尾筒脇に白斑がある。嘴は灰色で先端に行くほど淡くなる。脚は青黒色。
エクリプスでは雌に似るが、顔の白斑は雄繁殖羽と同じで、三列風切も白い。
雌は全身黒褐色で、目先の上下、耳羽の3箇所に白斑がある。翼も全面黒褐色。
幼羽や第1回冬羽は雌に似る。雄の第1回冬羽は雄エクリプスに似るが、三列風切に白斑がない。
■採餌
越冬地では浅い海に潜り、魚類、甲殻類、貝類などの動物質を食す。繁殖地では山間の渓流に生息し、水棲昆虫などを食す。
■採餌
越冬地では浅い海に潜り、魚類、甲殻類、貝類などの動物質を食す。繁殖地では山間の渓流に生息し、水棲昆虫などを食す。
■繁殖
日本では巨木のある落葉広葉樹林の渓流沿いの岩陰に、羽毛を敷いて営巣する。
■鳴き声
繁殖地では、雄は「コーコーコー」「ガッガッガッ」等大きな声で鳴き、雌は「コア コア コア」等低い声で鳴く。越冬地では鳴き声を聞くことは殆どない。
■亜種
日本で繁殖、渡来するのは亜種シノリガモ(H.h.pacifics)。
■分布
シベリア東部から北米大陸北西部を中心に繁殖し、日本では北海道、東北地方で繁殖する。冬場は本州中部以北および九州北部で越冬する。
■福岡での事例
福岡では冬鳥で、11〜3月頃見られる。
【志賀島】海の中道から志賀島の東岸海上。

【2】オス第1回冬羽。頬の白斑の下や胸などにも白斑があるのでオス、三列風切に白斑がないので、エクリプスではなく、若い個体と思われる。2007.2.2北海道えりも町にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【3】オス第1回冬羽。頬の白斑の下や胸などにも白斑があるのでオス、三列風切に白斑がないので、エクリプスではなく、若い個体と思われる。2011.1.20福岡県糸島市野北漁港にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。

【4】オス第1回冬羽。頬の白斑の下や胸などにも白斑があるのでオス、三列風切に白斑がないので、エクリプスではなく、若い個体と思われる。2007.2.2北海道えりも町にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【5】オス第1回冬羽。頬の白斑の下や胸などにも白斑があるのでオス、三列風切に白斑がないので、エクリプスではなく、若い個体と思われる。2007.2.2北海道えりも町にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【6】メス。2007.2.2北海道えりも町にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【7】群れ。右上後ろ向きの褐色の個体はオス第1回冬羽。鳥。2005.2.22志賀島海の中道海浜公園シオヤ鼻にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2011.1.20改