カモ目カモ科マガモ属
order ANSERIFORMES Family ANATIDA ANAS

シマアジ(縞味)Anas querquedula Garganey

L37〜41cm W56〜69cm
旅鳥
河川・湖沼・内湾

【1】オス。2003.3.22室見川立花堰上流にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
雄が白いはっきりした眉斑を持つ小型の淡水カモ。
■形態
雄は頭頂が黒褐色で、顔は赤紫色を帯びた褐色。後頸までのびる明瞭な太い眉斑がある。背と胸は黒褐色の小さな鱗状の斑があり、脇は白く、細い黒色の波状斑がある。肩羽は白黒に青灰色の縦縞模様で細長い飾り羽になっていて、雨覆は青灰色。嘴は黒く、翼鏡は緑色。足は赤味のある灰黒色。
雌は全体が褐色で、黒褐色の斑がある。汚白色の眉斑に黒い過眼線があり、その下にもう一本汚白色の線がある。嘴付け根に白い斑がある。雨覆は灰褐色。
雄エクリプスは雌に似るが、雨覆は灰白色。眉斑も白色味が強く、目より前方が白い。
■採餌
浅い水底に沈んだ餌や水面に浮かんだ餌などを啄んだり、枯れ草をしごいたりして採餌する。主にイネ科の植物等の小さい実を食べる。
■鳴き声
雄は「ギリギリ」「ギェー」、雌は「ケッ」と鳴く。
■亜種
亜種はない。
■分布
ユーラシア大陸の温帯から亜寒帯で広く繁殖し、アフリカ中部、インド、東南アジア等で越冬する。日本では北海道根室と愛知県で繁殖例があるが、主に春と秋に旅鳥として渡来する。南西諸島では越冬するものもいる。
■福岡での事例
福岡でも旅鳥で3〜4月、9〜10月頃見られる。また、旅鳥のため雄の生殖羽は春にしか見られない。
【室見川】室住団地横、矢倉橋周辺で観察。
【今津】瑞梅寺川河口、二つ池、三角池等で観察。

【2】オス。足は赤みのある灰黒色。2005.3.31今津二つ池にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】オス、エクリプス。灰白色の雨覆が見える。2002.9.27室見川室住団地横にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【4】オス、エクリプス。2012.9.28今津二つ池にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-20EII。

【5】オス、エクリプス。2012.10.1今津二つ池にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-20EII。

【6】飛翔。雨覆いが灰色で翼鏡は緑色。5と同一個体。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【7】メス。2003.3.22室見川立花堰上流にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【8】左が♂エクリプス、右が♀。2001.9.2今津田尻農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【9】手前がシマアジオスエクリプス、後ろ2羽はコガモ。2012.10.1今津二つ池にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-20EII。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2012.11.20改