カモ目カモ科マガモ属
order ANSERIFORMES Family ANATIDA ANAS

オナガガモ(尾長鴨) Anas acuta Northern Pintail

L♂61〜76m♀51〜57cm W80〜95cm
10月〜3月
湖沼・河川・内湾
【1】オス。2005.3.25室見川愛宕浜にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
長い頸と、長い尾を持った中型の淡水ガモ。
■形態
雄は頭部から後頸が黒褐色で、胸から続く白色部が側頸から後頸に細い長く食い込んでいる。背からの上面は灰色で細かい黒色の横斑が密にある。肩羽は細長く蓑状。翼鏡は緑色で、前縁は橙色で後縁は白い。尾は灰黒色で、中央尾羽2枚が黒色で長い。前頸から胸、下腹まで白く、下腹の脇は淡黄色。下尾筒は黒い。嘴は黒く、両側が青灰色。脚は灰黒色。
雄エクリプスは雌に似るが、嘴両側が青灰色。
雌は全身褐色で、黒褐色の斑がある。嘴は黒色。
雄の第1回冬羽では頭は褐色で、頸から後頚に食込んだ白い部分がない。
■採餌
頚を伸ばして水面の水草を食べたり、長い尾を水上に立て、逆立ちして水棲昆虫等も採る。
■繁殖
11月頃から、雄が嘴を下げて頚を伸ばして胸につける動作を素早く行うデイスプレーが見られ、交尾は2〜3月。
■鳴き声
雄はコガモに似た「ピリッ、ピリッ」と鳴いたり、「キシーン、キシーン」と軋むような声等何種類か出し、雌は「クヮッ、クワッ」とマガモに似た声を出す。
■亜種
日本で見られるのは亜種オナガガモ(A.a.acuta)。
■分布
ユーラシア及び北米の亜寒帯から寒帯で広く繁殖し、ユーラシア及び北米の温帯から熱帯、アフリカ北部で越冬する。日本では冬鳥として全国に多くが渡来するが、1960年代以前は渡来数が少なかった。福岡でも冬鳥で10〜4月くらいに見られる。
■福岡での事例
福岡でも冬鳥で10月から3月に普通に見られる。
【室見川】河口から室見橋くらいの下流。
【今津】瑞梅寺川河口部分で観察。
【和白】海上で観察。

【2】オス。2003.2.2室見川新室見橋にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【2】オス。翼鏡が見える。2004.12.25室見川愛宕浜にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【4】エクリプス。メスに似るが嘴が2トーンカラー。2004.10.4今津瑞梅寺川河口にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【5】エクリプス。灰色の生殖羽が生えてきている。2001.9.24今津瑞梅寺川河口にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【6】エクリプスから換羽中。2005.10.20室見川愛宕にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【7】メス。2002.1.12鳥取県米子水鳥公園にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【8】オス第1回冬羽。2003.12.5室見川小田部小学校横にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【9】オス第1回冬羽。2008.12.12和白唐原にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2011.01.19改