カモ目カモ科マガモ属
order ANSERIFORMES Family ANATIDA ANAS
コガモ(小鴨)
Anas crecca
Green-winged Teal
L34〜38cmW58〜64cm
冬鳥
湖沼・河川・干潟
【1】オス。2003.2.13室見川室住団地横にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
頭が茶色で目の周囲から後ろが緑色の小型の淡水ガモ。
■形態
雄は頭部が栗色で、目の周囲から後頸にかけては暗緑色。嘴基部や、顔の暗緑色と栗色の境に淡色の線がある。体全体は白と黒の細かい模様で灰色に見える。翼は初列風切、雨覆が暗褐色。大雨覆や中雨覆は灰色味がある。肩羽の外縁が白い為、静止時体に水平な白い線となって見える。翼鏡は緑色で、大雨覆の羽先と次列風切の2本の白線に挟まれる。胸は白っぽく、下尾筒は黒い。下尾筒の両側は淡黄色の三角形の斑がある。嘴は黒く、足黒い。
雌は全身褐色で、黒褐色の斑がある。顔に目立つ斑がなく、下尾筒の両脇に白線がある。嘴基部に黄色みがある。
雄エクリプスは雌に似るが、顔が暗色で、嘴基部に黄色みはない。
■特徴
開けた水面より、入江などの奥まったところを好む。
■採餌
枯草をしごいたり、泥水を啄んだりして、イネ科の植物等の草の小さい実を食べる。
■繁殖
山間の湖沼周辺の草むらの地上に営巣する。
■鳴き声
雄は「ピリッピリッ」と笛のような声で鳴き、雌は「グェークェッグェッ」と鳴く。
■亜種
日本には亜種コガモ(M.c.crecca)が渡来するが、まれに北米亜種の亜種アメリカコガモ(M.c.carolinensis)も渡来する。
■分布
北半球北部で広く繁殖する。日本では北海道などで一部繁殖するが、ほとんどは冬鳥として渡来する。
■福岡での事例
福岡では冬鳥で、10〜4月頃。
【室見川】新室見橋から井田尻大橋にかけて。
【今津】河口や周辺の池。
【和白】干潟やクリーク。
【2】エクリプス。2002.10.3室見川室住団地横にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
【3】右エクリプスと左メス。嘴基部の色に注意。2002.11.11今津田尻にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
【4】エクリプスから換羽中。頭部の栗色、脇腹の白黒の縞模様など繁殖羽が見える。2002.10.23室見川室住団地横にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
【5】エクリプスから換羽中。ほぼ換羽が終わり、雨覆にエクリプス羽が残っているのが分かる。2002.11.5室見川室住団地横にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
【6】オス。2003.2.13室見川室住団地横にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
【7】メス。2003.2.13室見川室住団地横にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2008.12.11改