カモ目カモ科マガン属
order ANSERIFORMES Family ANATIDAE ANSER

ヒシクイ(菱喰)Anser fabalis Bean Goose

L78〜100cm W142〜175cm
冬鳥
湖沼・農耕地
【1】亜種ヒシクイ。2007.5.13今津田尻農耕地にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。
黒い嘴の先に黄橙色の模様がある、大形のガン類。
■形態
雌雄同色。成鳥は頭部からの上面が暗褐色で、背や翼に淡色の羽縁がある。上尾筒は白く、尾は黒色で最外側尾羽と先端は白い。胸から脇にかけては暗褐色で、側胸から脇にかけては淡色羽縁がある。腹からの下面は白い。嘴は黒く、先の方が黄橙色で、先端が黒。脚は橙色。
亜種オオヒシクイは嘴の薄くて長く体も大きく、亜種ヒシクイは嘴が太くて短く体も小さい。
■採餌
地上を歩きながら草の実などを食べるが、名前通りヒシの実も好んで食べる。
■鳴き声
亜種オオヒシクイは太く低い声で「ガハハハーン」と鳴き、亜種ヒシクイはやや高めの声で「ギャハハーン」と鳴く。
■亜種
日本に渡来するのは亜種オオヒシクイ(A.f.middendorffi)亜種ヒシクイ(A.f.serrirostris)の2亜種で、亜種オオヒシクイの渡来数が約8割。亜種ヒメヒシクイ(A.f.curtus)の観察例もあるが、同亜種は亜種ロシアヒシクイ(A.s.rossicus)の最東個体群とも考えられている。
■分布
ユーラシア大陸の亜寒帯から寒帯で繁殖する。冬鳥として本州に渡来、宮城県伊豆沼、新潟県福島潟、石川県片野鴨池、琵琶湖などで越冬する。
■福岡での事例
福岡では少ない冬鳥。
【今津】河口干潟及び田尻農耕地等で観察。

【2】亜種ヒシクイ。2001.11.8今津田尻農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】亜種オオヒシクイ。2011.01.08九大伊都キャンパスにて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P300。

【4】亜種オオヒシクイ。2009.01.07今津田尻農耕地にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【5】亜種オオヒシクイ。2008.02.01沖縄県豊見城村にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2015.09.17改