ハト目ハト科キジバト属
order COLUMBIFORMES Family COLUMBIDAE STREPTOPELIA

キジバト(雉鳩) Streptopelia orientalis Orental Turtle Dove

L32〜35cmW53〜60cm
留鳥
農耕地・市街地
【1】亜種キジバト。2002.10.25室見川野生の広場にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
「デッデポッポー」と鳴く、山鳩とも呼ばれるハト類。
■形態
雌雄同色。全体的に紫味を帯びた灰褐色で、側頸に紺と青灰色の縞模様がある。肩羽と翼は黒褐色で、赤褐色から灰色の太い羽縁があり、うろこ模様に見える。尾羽は黒褐色で先端が灰白色。嘴は青灰色から灰黒色、足は赤紫。虹彩は橙色で、目の周りの皮膚が裸出して赤い。
繁殖期には眼の周囲の裸出部がおおきくなる。
幼鳥は全体が褐色で、頸の縞模様がない。
亜種リュウキュウキジバトは、亜種キジバトに比べて赤みが強い。
■採餌
主に草や木の実を食べる。
■繁殖
産卵期は4〜6月頃だが、ほぼ一年記録がある。木の枝の上に枯れ枝を積んで浅い皿状の巣を作るが、建築物などにも営巣する。通常2個産卵し、抱卵日数は約15〜16日。巣立ちまでも同じく約15〜16日。ピジョンミルクで育雛する。
■鳴き声
囀りは「デッデポッポー、デッデポッポー」。おならのような「プゥー」という音も出す。
■亜種
日本には亜種キジバト(S.o.orientalis)が九州以北に分布し、南西諸島には亜種リュウキュウキジバト(S.o.stimpsoni)が分布する。
■備考
従来は平地では少なく「山鳩(やまばと)」と呼ばれていたが、都市部での狩猟制限が進んだ1960年以降都市部でも繁殖が進み、現在では平地で普通に見られるようになった。
キジの雌に体色が似ていることからキジバトの名前となったといわれている。
■分布及び観察できる時期
ユーラシア大陸頭部の温帯から亜寒帯で繁殖する。冬季北部のものは暖地に渡る。日本では本州以南は留鳥。北海道では夏鳥。
■福岡での事例
福岡では留鳥で一年中見られる。
【室見川】河口から曲淵ダムまでの全流域及び住宅地で普通に見られる。
【今津】周辺の農耕地など。

【2】亜種キジバト。2002.10.25室見川野生の広場にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】水浴び。亜種キジバト。2006.5.1室見川外環室見橋下にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【4】亜種キジバト。2010.05.03室見川にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。

【5】亜種キジバト。尾羽を広げると先端の白帯が目立つ。2015.07.20長崎県諫早市にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【6】亜種リュウキュウキジバト。2002.3.31沖縄県石垣市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【7】亜種リュウキュウキジバト。2008.2.21沖縄県義豊見城市にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2015.07.27改